変化朝顔を育て始めて四年。歴博で企画展冊子購入のおまけにもらった種子などを徒然に育ててきました。
変化朝顔には、変化は大きいが種子の出来ない出物系統と、変化は小さいが種子の出来る正木系統が、同じ株から採集された種子から一定の確率で生じます。
もらった種子には、出物系統としての品種名と正木系統としての品種名が書かれており、どちらが出てくるかを楽しみに育てていた訳ですが、どうも品種名(出物系統、正木系統いずれも)と育てた株の特徴が一致しない場合が多々あり、頭を悩ませていました。中に、違う品種の種子が混じったのでは?と思うほど、異なる場合もありました。もちろん、他の品種が混じってしまったり、さらに品種が変化してしまっている可能性は断られているのですが、どうしても書かれている品種番号や品種名と照らし合わせてしまいます。
こんなことを三年繰り返してきたのですが、最近になって、やっと気付きました。
変化朝顔を育てるなら、事前の品種番号や品種名を鵜呑みにせず、まずは、しっかりその株と向き合い、観察をし、その株の葉や花の特徴を捉えるべきなのだと。
変化朝顔の正木系統の種子から生じる株は、正木系統や出物系統として記載されているもの以外にも、その中間的なものまで多彩であり、全く違った特徴が発現する可能性もゼロではない。
それ故に、事前の情報に惑わされずにしっかりと観察をして、ゼロから特徴を捉えることが重要なのだと。
ネットはもちろん書物も十分になかった江戸時代に何故世界でも稀にみるディープな変化朝顔文化が花開いたか?
朝顔好きの江戸っ子が小さな特徴の変化を見逃さないほどの観察眼を持っていたからに他ならない。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます