ヘルメスが方向を転換して浜に向かう。
『テルバス殿、いろいろ意見をいただいてありがとうございました。私らが船造りを進めていくうえで、とてもいい知恵をいただきました。ありがとうございました。重ねて礼を申し上げます』
『おう、ギアス殿、俺こそ、いい体験をしたと言っていい、目からウロコがはがれた気分だ。ありがとう』
『三、四日後になりますがマリアでの用件を済ませて帰ります。その時に立ち寄ります。用件があるようでしたら、その時に承ります』
『まあ~、寄ってみてくれ』
『では、いろいろとありがとうございました。後日改めて』
ギアスは、テルバスに別れを告げた。
イリオネスとオキテスは、連絡の者に案内されてテムノス浜頭の屋敷へと向かっている。
テムノスが側近と何事かを話しながら戸口に立っている、互いに姿を見とめる、イリオネスが歩みを速めてテムノスに近づく、朝の挨拶を交わす。
『おう、イリオネス殿、おはよう!昨夕はありがとう!』
『テムノス浜頭、おはようございます。昨夕は夕食会への招待、大変、馳走になりました。ありがとうございました』
イリオネスが丁重に礼を言う、傍らのオキテスが低頭する。礼を言い交わした。
『おう、イリオネス殿、屋敷内に入ろう』
屋敷内を朝風が通り過ぎていく、涼しさを感じる。二人は、屋敷の造りを見つめる。
テーブルの上には、ぶどう酒の壺、酒杯、堅パンが置かれ、二人を迎える準備が整っている。
『おう、ご両人、掛けてください。イリオネス殿、くつろいでの話と伺っていましたな。どうぞ、話してください、伺いましょう。こちらは私のそばで用を務めるレタノスです』
『はい、ありがとうございます。このたびの私らの航海は、マリアの集散所から新艇2艇の引き合いがキドニアの集散所に届きました。それの営業航海に赴くわけです』
『ほう、マリアからね、新艇が2艇もですか。それはそれは、いい話ではありませんか』
『私らとして、正直とても喜んでいます。それには私らが建造している船をよく知っていただければと営業展開に向かうわけです。それで私らが建造した新艇の価格が妥当な価格であったのかどうかを教えていただけければ幸いに存じます。それに加えてどうして新艇が知られたかが解ればと考えています』
『そうですか。新艇の価格ですが、あの価格は、イリオネス殿のところが決められた価格ではなかったのですか?』
『はい、その件について正直に言いますが、新艇の価格決定に関しては、キドニアの集散所に対しては、私らの考えた希望価格を知らせて、その価格決定を集散所に一任していたわけです』
『ほっほう、イリオネス殿、解りました。あなたが聞かれる二点について、私の感想といった感じで答えとしていただきたい!それでいいなら答えます』
『はい、それで結構です。よろしく願います』
『テルバス殿、いろいろ意見をいただいてありがとうございました。私らが船造りを進めていくうえで、とてもいい知恵をいただきました。ありがとうございました。重ねて礼を申し上げます』
『おう、ギアス殿、俺こそ、いい体験をしたと言っていい、目からウロコがはがれた気分だ。ありがとう』
『三、四日後になりますがマリアでの用件を済ませて帰ります。その時に立ち寄ります。用件があるようでしたら、その時に承ります』
『まあ~、寄ってみてくれ』
『では、いろいろとありがとうございました。後日改めて』
ギアスは、テルバスに別れを告げた。
イリオネスとオキテスは、連絡の者に案内されてテムノス浜頭の屋敷へと向かっている。
テムノスが側近と何事かを話しながら戸口に立っている、互いに姿を見とめる、イリオネスが歩みを速めてテムノスに近づく、朝の挨拶を交わす。
『おう、イリオネス殿、おはよう!昨夕はありがとう!』
『テムノス浜頭、おはようございます。昨夕は夕食会への招待、大変、馳走になりました。ありがとうございました』
イリオネスが丁重に礼を言う、傍らのオキテスが低頭する。礼を言い交わした。
『おう、イリオネス殿、屋敷内に入ろう』
屋敷内を朝風が通り過ぎていく、涼しさを感じる。二人は、屋敷の造りを見つめる。
テーブルの上には、ぶどう酒の壺、酒杯、堅パンが置かれ、二人を迎える準備が整っている。
『おう、ご両人、掛けてください。イリオネス殿、くつろいでの話と伺っていましたな。どうぞ、話してください、伺いましょう。こちらは私のそばで用を務めるレタノスです』
『はい、ありがとうございます。このたびの私らの航海は、マリアの集散所から新艇2艇の引き合いがキドニアの集散所に届きました。それの営業航海に赴くわけです』
『ほう、マリアからね、新艇が2艇もですか。それはそれは、いい話ではありませんか』
『私らとして、正直とても喜んでいます。それには私らが建造している船をよく知っていただければと営業展開に向かうわけです。それで私らが建造した新艇の価格が妥当な価格であったのかどうかを教えていただけければ幸いに存じます。それに加えてどうして新艇が知られたかが解ればと考えています』
『そうですか。新艇の価格ですが、あの価格は、イリオネス殿のところが決められた価格ではなかったのですか?』
『はい、その件について正直に言いますが、新艇の価格決定に関しては、キドニアの集散所に対しては、私らの考えた希望価格を知らせて、その価格決定を集散所に一任していたわけです』
『ほっほう、イリオネス殿、解りました。あなたが聞かれる二点について、私の感想といった感じで答えとしていただきたい!それでいいなら答えます』
『はい、それで結構です。よろしく願います』