本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

人生で一番美しいとき !

2010-12-08 22:28:46 | 住職の活動日記
 方向を定めて、覚悟をもった人ほど強くて美しいものはないと思います。


いろいろな仏教行事があるのですが、

『 得度式 』  ほど厳粛で、美しい式はないのではないでしょうか。

私は 『 得度式 』 が一番感動する 「 式典 」 です。





 
      




 本堂には整えられ、静かに式が始まるのを待っています。



まずはご本尊、から始まって、ご親族の方々、見守ってくれる職員の方方に、

「 五体投地 」 に三礼をします。





      




 父上始めご親族の方には、我が子どもから 「 五体投地 」 に三礼

されるのですから、涙される場面でもありました。




     




 剃髪も終わり、いよいよ出家としての 『 戒 』 を受けるときです。

一番、凛々しい顔立ちです。


 「 汝、この戒をよく保つや否や 」  と戒師から問われます。

 「 よく保つ 」 と、十の戒を護りますと誓います。





     





 ここで初めて 「 お袈裟 」 が戒師から渡されるのです。

「 お袈裟 」 のことを 「 福田衣 」 ( ふくでんね ) と呼びます。

これも、三度繰り返されます。

 ( 戒師から教授へ、教授から受者 【 得度する人 】 へ、

   受者は一端、戒師へお返しします。

   これを三度繰り返すのです。)


ということは、三度 「 覚悟のほどを 」 確かめるということです。





     





 お袈裟を着けて、お釈迦さまの弟子としての、自分の人生が始まります。



私も ( 歳 ?? )  得度式では、今回もそうですが、

戒師の私が、感極まって、 『 教戒 』  という戒を授ける場面では

こみ上げてくるものがありました。



 彼も幸せ者です。職員のみんなの後押しを受けて、見守る中、そして

ご親族の方々からもあたたかく見送られて、自分の本当の人生を歩むことが出来るのです。







     





 最後に全員そろって、記念写真を撮りました。



新発意 ( しんぼっち ) よ !  今日のこの日が一番確かな心です。

この心を大切に忘れず    









コメント
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