本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

「松花堂」弁当 !

2013-12-23 22:11:13 | 住職の活動日記

 松花堂というと、

箱に入ったちょっとしたお弁当です。

 

     

 

石清水八幡を少し下ったところに

「 松花堂庭園 」 というところがあります。

 「 松花堂 」 という名前、

これは 『 松花堂昭乗 』 という

お坊様の名前です。

 

    

 

この方は 「 石清水八幡 」 の社僧で、

真言宗のお坊さんで大阿闍梨の位まで

極めた方です。

 お寺を弟子に譲り、

移り住んだのが、ここの 「 松花堂庭園 」

というところです。

 

 「 松花堂弁当 」

もともとは、お百姓さんたちが使う

種を入れたり、道具を入れたりする

四角い箱、それを四つに区切ったもの

だったようです。

 それを 「 松花堂昭乗 」 が

絵具箱や煙草盆に使っていた、

ということをヒントに

『 吉兆 』 の創業者 「 湯木貞一 」 が

料理をおさめ、お弁当に作り上げた

のが松花堂弁当の始まりだそうです。

 

 その縁もあって、石清水を参拝したのち

松花堂庭園へ向かいました。

 ( 松花堂弁当が本命か ?? )

 

    

 

庭園を眺めながら頂く松花堂弁当

また、格別なものがあります。

 

    

 

出てきた、松花堂弁当

「 柿 」 の絵で包んだ中には 「 胡麻豆腐 」 が

絵は、

 

    

 

広げてみると 「 片岡鶴太郎 」 の描かれたもの

 

    

 

煮物、

   

 

八寸にあたるところでしょうか、

右隣には 「 おつくり 」 が、

 

   

 

お吸い物も 「 かに真薯 」 ( しんじょ ) が

入ったもの、

 

   

 

御飯は胡麻がかかった、ほんの少し、

 

食べ終わると、

 

   

 

器には 「 吉 」 も文字が出てきました。

 

   

 

デザートは 「 抹茶プリン 」 

抹茶の味が効いた、さほど甘くなく

大人の味に仕上げてありました。

 

   

 

とても落ち着いた場所に立っています。

「 吉兆さん 」 のわりには

とてもリーズナブルにいただけて

庭の雰囲気とか入れると

満足度はかなり アップした場所でしょう。

 

 また、この地は

先に書きました 「 吉井勇 」 が 

昭和20年から23年まで移り住んで

谷崎潤一郎や志賀直哉そして梅原龍三郎と

親交を深くしたところでもあります。

 

 「 聴くほどに 心かそけし松花堂

      すむしあたりの松風の音 」

 

と、吉井勇が詠んでいます。

 

 急用も入り、庭を見るまでには至りませんでしたが

我が家から10分足らず、

まだまだ見るべきところもたくさんあるようです。

もう一度別な角度からも

訪れてみたいと思っています。

 

 

 

 

 

 

    

 

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「石清水八幡宮」参拝

2013-12-23 21:32:27 | 住職の活動日記

 以前から気になっていたお宮さんです。

東寺のお寺も山号は 「 八幡山 」 です。

当院のご神体として八幡様をお祀りしています。

東寺には、国宝になっている

とても立派な八幡神像がお祀りしてあります。

弘法大師とのご縁も深く、

東寺には 「 互いの御影 」  ( たがいのみえい ) という

お掛け軸が残っています。

弘法大師が 「 八幡様 」 を描き、

八幡様が 「 弘法大師 」 を描いたものです。

 

 ということがあり、参拝しました。

我が家から車で15分も走れば着いてしまいます。

 

    

 

車を止めて、上がって行くと南門が見えてきます。

 

    

 

そうです、今日は天皇様のお誕生日です。

ちょうど、 「 天長祭 」 がおこなわれていました。

 

    

 

立派な本殿、眩いばかりの

朱塗りの色が飛び込んできます。

 

    

珍しく本殿には大きな矢が飾られて、

 ( 昨日、お飾りされたそうです )

お正月の準備が整っているようです。

 

   

 

本殿裏に回ると、

「 若水社 」 という小さいながらも

立派なお社が 重要文化財ということです。

 

     

 

裏側から見る本殿も朱色が鮮やかです。

この突き当りのところに、

朱色とは正反対の真っ黒い建物が見えてきます。

 

 

     

 

校倉造の 「 宝蔵 」 です。

 

    

 

いたるところにある、小さな細工物も

丁寧にみると面白い発見があります。

 

    

 

本殿には鬼瓦、 ?

お宮さんに鬼瓦、神社のようでも

お寺の雰囲気も残っています。

 

 この石清水八幡を開かれたのは

南都大安寺の 「 行教和尚 」 というお坊様です。

大分の 「 宇佐八幡 」 に籠られ、

京都の都を守れ ( 裏鬼門 ) という

御託宣を受けられて、ということです。

このころは神仏混交という、

神様も仏さまもご一緒にお祀りしていたのです。

 

    

 

南大門の前には 「 栢木 」 が、

樹齢700年とか、

栢の実からとれる油はこの八幡様の名物だったようです。

そして、その実はお供えにも使われるということです。

 

 東寺でお正月に勤められる

「 御七日御修法 」 でのお供えにも

「 栢の実 」 が使われます。

 栢の実、栢の油、その当時としては

最高のお供え物だったのでしょう。

 私たちも行に入るときには

使う念珠は 「 栢の念珠 」 です。

 

 

    

 

それから面白いことに境内には

「 エジソンの記念碑 」 があります。

お宮に 「 エジソン 」  ???

 

    

 

これは、ここの地域は 「 竹 」 の名産で

エジソンが発明した 「 フィラメントの電球 」

このフィラメントになったのがここで採れる

「 竹 」 が使われたということです。

 

 それにちなんでか、

 

    

 

記念碑の前には 「 電気自動車 」 用の

コンセントが設置してありました。

 

また、

 

    

 

「 都山流 」  の流祖の記念碑も、

当院でも毎年お盆の送り火法要でお世話になっているのが

「 都山流 」 の尺八の先生です。

 ということもあり、お礼の意味を込めて

一礼してお参りしました。

 

     

 

この石清水八幡、 上から俯瞰すると

宇治川、木津川、桂川の三本の川が合流する

地点に位置しています。

 やはり、交通、経済、軍事の要に

あたるところだったようです。

 

 天気も上々、よいお参りができました。

 

 

 

 

 

 

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