本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

解行 (げぎょう)

2015-10-19 20:39:37 | 十地経

文字を書き写すということは

丁寧に読んでいくということでは

いいのですが、

文字に疑問も出てきて

遅々として進まないという

欠点もあります。

 

「解行」ということも

仏教用語なのですが、

書いていて『解』という文字、

が妙に引っかかってきます。

角(つの)という字に

右側に刀と牛と書きます。

 

やはり、牛を解体するということが

もとの意のようです。

そこから、意味も多岐にわたり

ものをとくということから始まり

バラバラにするという分解

切り離すところから解剖

物事のほつれをとく、解決

こだわりをとく、なかなおりをする

とkろから和解

物事を分かるようにする、解明

ときあかす、講義する、解説

と、もっとたくさんの言葉が

生まれてきています。

牛を解体するということから

実に全く違った精神的な

言葉にまで発展してきたものです。

 

ところが、仏教語になると

「解行」ということは

と二つからできていて

は仏の教えを理解する

もっと厳密には智解という言葉で出てきます。

はその聞いた教えを実践する。

「智行一如」という言葉でも出てきます

聞いた教えはそのままでは

なんの役にも立たず、

その教えを実践してこそ

身に付くものだと、

だから、「解行」ということを、

鳥の両翼とか車輪の両輪と

譬えられています。

 

仏道は「聞・思・修」

いわれています。

よく聞き、自分を感情に入れず、

そしてよく考え、

その上で頷いたことを実行に移す

この繰り返しが仏道修行であると

 

自分勝手に聞いていると

実践してみると間違うし

聞くだけ聞いて実践しなければ

それは机上の空論だと。

 

といっても

何でもやりさえすればそれで

いいというものではなく。

行といえば「止観」ということが

仏道の行であると、

十地経の中でも

この「止観」ということが

繰り返し繰り返し述べられています。

 

まあ、こんなことで

なかなか進まないのですが…

しかし、分からないけど

経典をじっと眺めて

文字を追っていると

なにかしら切るところとか

つながりが見えてくる

そのような出会いも面白いものです。

 

 

 

 

 

 

 

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