宇宙(そら)を見上げて

謎の天文機材技師 ☆男(hoshiotoko)のブログです。

三峰ヘリポート駐車場で悩み抜く

2015-10-10 21:13:00 | 天体写真(冷却CCD)
実に三箇月ぶりの遠征だった訳ですが、そう簡単には問屋がおろして
くれませんでした。
今回はPC関連やソフトウェア、ドライバ廻りを一新してのトライでした。
結論から言うとPHD2廻りでトラブルが出てまともに撮影が出来ません
でした。19時には極軸も合って撮影体制に入るもトラブル続発にて、
なんと翌朝5時までぶっ通しでアレコレ・アレコレ・・・
こんな疲れた遠征は初めてです。
備忘録としてログしておきますが、独り言だと思って読み飛ばして下さい。
まあ、基本ブログですから。

今回の撮像システムはコレです。


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撮影日時:2015/10/09-10
撮影場所:三峰ヘリポート駐車場
天候:晴れたり薄雲が出たり。微風、結露無し
気温:12℃ → 7℃
星空指数:50
シーイング:未確認

撮像鏡筒:CN15F4(15cmF4 , fl=600mm)
カメラ:Orion StarShootMonoⅢ(Sony ICX285AL 2/3inch)
フィルター:Orion 1.25"LRGB Filters

赤道儀:NEW ATLUX_E-ZEUSⅡ改+ひのきスーパーピラー
ガイド:自作オフアキ + 笠井フラットナー + QHY5L-ⅡM
    + PHD2_Ver,2.50 & PHD_Ver,1.14

撮像時間:画像に併記
ダーク画像:***
フラット画像:***
フラット用ダーク画像:***

ASCOM Platform 6.1 SP1-6.1.1.2627
撮像ソフト:MaxImDL_Pro Ver6.10
画像処理:SI7 , Photoshop cs5

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<今回の動作確認案件>

・ThinkPad SL510のOSをWinXP_SP3 -> Win7_32bit_SP1に変更

・HDD->128GB_SSDに変更

・ASCOM Platform 6.1 SP1-6.1.1.2627を適用(最新版)

・MaxImDL_Pro Ver6.10(最新版)にアップグレード

・MaxImDL_ObsoleteDriversを適用(旧型CCD用ドライバーセット)

・PHD_Ver,1.14 , PHD2_Ver,2.50をインストール

・ORION StarShootMonoⅢ_Win7_Driverをインストール

・ORION NautilusFilterWheel_ASCOM_Driver & Controllerをインストール

・SuperStar Ver,Ⅳ → Ver,Ⅴ(最新)に変更



・初めだけはファインダーが必須!(当然だが・・・忘れちゃった)
 よりによって2/3inch CCDだった。仕方なくアイピースにて基準星を視野導入
 するという余計な作業が発生。

・オフアキのピント位置ぐらい予め決めておけ!
  |
  +-> オフアキのピント位置は300FNとほぼ同じ位置であった。
        まあ、考えてみれば遠からずそうなのだろう。
        300FNのフラットナー 一体型自作オフアキをそのまま流用しているのだから。
        ピント位置探しで必要以上に手間取った。

・18:30からバッテリー駆動でSL510を使っている。
   |
   +->21:00でスリープ状態に入りやがった。
       (忘れていてAutoSave撮像中にスリープ!)(-_-メ)
        たった2.5時間だった。(フル稼働時)
         |
         +->スリープを解除するもガイド星もCCDもやり直し・・・
            ここでも余計な時間を浪費した。

・またしてもUSB関連でエラー!
 E-ZEUSⅡとの通信が途絶えて一定速度で暴走した。
 どうもUSBハブを見失うらしい。
 E-ZEUSⅡだけをハブに接続してリンクし、次にNautilus、SSMonoⅢ、QHY5L-ⅡMの
 順に繋いだら全部認識した。そもそも、初めは全部一緒で大丈夫だったが、
 PHD2でキャリブレーション中におかしくなった。
   |
   +->PHD2のキャリブレーションで暴走した場合、一旦PHD2を落とせば
        復活する場合があった。
         |
         +ー>そもそもPHD2自体を終了できなくなるトラブルも発生。
              赤緯キャリブレーション中のフリーズのため、赤緯方向へ
              カチッ、カチッ、カチッ(リレーは無いのだけど)と
              微速で動き続けている。PHD2をタスクマネージャで強制終了
              させると停止する。
               |
               +->原因はE-ZEUSⅡではなく、PHD2かQHY5Lか
                   ASCOM Platform6.1SP1か、その組合せによる弊害
                   かの何れかであろう。
                   WinXP環境では出なかったのだが・・・

   また、
   決まって赤緯ガイドが途中で暴れ出す。
   パルス的に5ピクセルぐらい飛んだかと思うと2,3秒後に元に戻る挙動
   を周期的に 繰り返していた。更に、ちゃんとガイドしているように
   見えても、数分経つと赤緯が3,4ピクセル分ダラダラと外れて行き、
   いつの間にか戻っている。
   なので、
   AutoSaveデータがことごとく流れモノになっていてNG.だった。

・今日は雲が多い。
 AutoSaveは厳しい。そもそもガイドが安定していなかった。

・21:30頃から快晴になった。→ その後は晴れたり薄雲ったりの繰り返しだった。

・PHD2のガイドが全く上手く行かない!!!
 さんざんやって駄目だった(主に赤緯)ので、結局NGC7293は1カットしか撮像
 できなかった。時間切れでNGC7023に変更し、アレコレやっているうちに安定
 した模様。現在0:28。
 明るいガイド星で3秒露光である。
   |
   +->安定していなかった! やはり赤緯が暴走を始めてNG.


・とうとうPHD_Ver,1.14を登場させた。今2:32。
 なんだか調子よく動作しているぞ。
    |
    +->この状態でIC1805を撮像するも時間切れ&薄雲攻撃にてTHE END.
         現在4:30・・・org_org_ org

 う~ん、PHD Ver,1.14だと正常動作するっちゅーのも解せないなあ。
 こんな疲れた遠征は初めてだ。しかも丸ボウズだし。

・NewATLUX改+CN15F4+冷却CCD+フィルタホイールだと鏡筒バランスが取りにくい。
 もっと全体的なバランスを取らないと駄目だ。

・MaxImDLのAutoSaveでLRGB連続撮像する場合、Lだけ5枚→Rだけ2枚・・・のようにするには
 何処を設定すれば良いのだったか??
    |
    +->室内テストでは出来ていたが、現地では忘れて出来なかった。

・CN15F4+笠井コマコレの星像が甘い気がする・・・単にピンボケなのか?

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んで、
どうしょ~もない画像のオンパレードだった訳です。
プラスに考えればPHD2の赤緯不具合以外はおおむね良好な結果でした。

ごく少ない画像からなんとか抽出した成果物・・・

NGC7293 , L=300s+60s , 6min Total


NGC7023 , L=300s+2X600s , RGB=each300s(2X2bin) , 40min Total


IC1805 , L=4X300s , 20min Total


----------- 別件 -------------

現地でお会いしたsekitaさんから、フジのXT-1が凄いらしいと言うお話を
伺いました。低ノイズでHα輝線もかなり通すし、LCDビューファインダー
も見やすく実用的だとのこと。実物も拝見させて頂きました。
sekitaさんのブログ↓
http://sekita.cocolog-nifty.com/pleiades/

ε180ED , XT-1 , ISO1600 , 5分X14枚, ダーク・フラット後、コンポジット、デジタル現像


凄いですよコレ。
D810Aも真っ青じゃないですか!

コメント (12)
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