宇宙(そら)を見上げて

謎の天文機材技師 ☆男(hoshiotoko)のブログです。

50mmF4ファインダーガイド鏡を作る。

2015-10-25 16:53:00 | 撮影機材
この週末は家のイベントが盛り沢山で出かけられませんでした。
合間を見て50mmF4(fl=200mm)ガイド鏡を作ってみました。


A5052材からの削り出しです。ちょっと凝った支持機構。


ZWO-CN15F4のファインダーベースはネジが2個付いており、
如何にも小型ガイド鏡を付けよ! と言われているみたいですね。


取り付けはVixen互換ファインダーベース、M6ネジ×2個、1/4inchカメラネジ
の何れかで固定できます。軽いので自由運台にも楽勝で付きます。


QHY5L-ⅡMは3.75μm画素ですから、fl=200では3.87"角/Pixelです。
tan-1(0.00375/200)=3.87"角

PHD2ではガイド鏡の焦点距離とカメラのピクセル分解能を指定すると、
ガイドグラフが角度秒表示されるようです。
ガイド補正はサブピクセル演算で行われるため、±3.87"の1/2から1/3の精度で
追尾できる筈です。つまり、最低でも±2"角程度に収まると思われます。
一方、
関東地方の平均シンチレーションは2.5"角程度です。
オフアキなどあまり長い焦点距離で高精細ガイドカメラを使ってしまうと、
無意味な暴れる君になるだけで無駄が多いと思われます。
しかも、
fl=200mmならば星像が小さく鋭像であるし、ガイド星も大量に見つかります。

実はコレで十分なのではないか・・・?

そう思っています。
たとえGINJI-300FN + 2/3inch冷却CCDであろうとも、この領域になると
支配的なのはシンチレーションです。
シーングが良い日には±1.3"角程度でガイドできる訳ですから、
もはや長大なガイド鏡は必要が無いと言えそうです。

但し、

温度変化による鏡筒の暴れ、剛性不足による筒のたわみを吸収する意味では
オフアキが必要でしょう。VISACや強化後の300FNではガイド鏡ガイドの成功率
が8割程度まで向上しています。今回のfl=200mmガイド鏡は軽く鏡筒負荷も
小さい為、より成功率が上がるのではないかと思っています。

30.5cmF4の300FNに2/3inch冷却CCDを付けた場合、62.5cmF8リッチークレチアン
に35㎜カメラを付けた写野と同じ拡大率となります。

30.5cmF4(1250mm) + ICX285AL 2/3inch CCD(栃本にて)
尚、笠井コマコレでプラス30mmされています。


対角11mmのカメラですから、35㎜機の1/4です。
よって、1250mmX4=5000mmとなり、62.5cmF8相当と言うことになります。
これとて、
±1.3"角でガイドが出来れば点像になります。

次回からはこの小さいガイドカメラで撮影して見ようと思います。


コメント (8)
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