宇宙(そら)を見上げて

謎の天文機材技師 ☆男(hoshiotoko)のブログです。

埼玉県民の森駐車場にてリベンジ

2015-10-14 15:19:00 | 天体写真(冷却CCD)
昨晩は埼玉県民の森駐車場へ19時00分に着弾。
10日の三峰ヘリポートがトラブル続発にて不発に終わったため、
一部修正してリベンジにやって来ました。
例によって個人的、かつ、勝手な備忘録です。
これらのログは撮影地で気が付くたびにエディタで書いています。
こういう余計な負荷をPCに掛けるからガイドが安定しないのかなあ?
本末転倒だべ。



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撮影日時:2015/10/13-14
撮影場所:県民の森駐車場
天候:千切れ雲多し、夜半から快晴、弱風、結露無し
気温:10℃ → 8℃
星空指数:50(透明度は良さそうだが明るい)→ 後に80
シーイング:未確認

撮像鏡筒:ZWO-CN15F4(15cmF4 , fl=600mm)
カメラ:Orion StarShootMonoⅢ(Sony ICX285AL 2/3inch)
フィルター:Orion 1.25"LRGB Filters

赤道儀:NEW ATLUX_E-ZEUSⅡ改+ひのきスーパーピラー
ガイド:自作オフアキ + 笠井フラットナー + QHY5L-ⅡM
    + PHD2_Ver,2.50

撮像時間:画像に併記
ダーク画像:***
フラット画像:***
フラット用ダーク画像:***

ASCOM Platform 6.1 SP1-6.1.1.2627
撮像ソフト:MaxImDL_Pro Ver6.10
画像処理:SI7 , Photoshop cs5

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<今回の動作確認案件> ここは10月9日の三峰ヘリPと同じ。

・ThinkPad SL510のOSをWinXP_SP3 -> Win7_32bit_SP1に変更

・HDD->128GBSSDに変更

・ASCOM Platform 6.1 SP1-6.1.1.2627を適用(最新版)

・MaxImDL_Pro Ver6.10(最新版)にアップグレード

・MaxImDL_ObsoleteDriversを適用(旧型CCD用ドライバーセット)

・PHD_Ver,1.14 , PHD2_Ver,2.50をインストール

・ORION StarShootMonoⅢ_Win7_Driverをインストール

・ORION NautilusFilterWheel_ASCOM_Driver & Controllerをインストール

・SuperStar Ver,Ⅳ → Ver,Ⅴ(最新)に変更

---------- ここからが今回の変更点。

・USBハブをバスパワーからセルフパワーの物に変更。( i BUFFALO BSH4AE06 )

・PHD2のパラメータをリフレッシュし、ダークライブラリを作成した。

・PHD2のパラメータに焦点距離=630mmを入力した。
 これによりキャリブレーションステップなどが自動的に変更され、200msになった。





・VC200Lのファインダーを流用。

・オフアキのピント位置は前回の三峰同様300FNとほぼ同じ位置。

・今回はUSBエラーも出ずに20時頃から撮影に入れた。

<NGC7293>

撮像枚数:L=14X300s , R=4X300s , G=4X300s , B=5X300S , 135min Total

・20時頃から順調に撮影を開始できた。

・PHD2の表示機能である”ガイド星プロファイル表示”とターゲット表示”は便利だ。

・L画像の9カット目でガイド星をロストして暴走し始めた。
 丁度南中を過ぎた辺りだ。
  |
  +->再度PHD2を起動してキャリブレーションをやり直した。
       ガイド星をロストして暴走し始めると、キャリブレーション中でもガイド中
       でも一定速で動き続けてしまう。こうなると、PHD2を終了させないと復帰
       しない。

・ガイド中にQHY5L-ⅡMを見失うことがあった。(カメラタイムアウト)
   これはUSB関連のトラブルか?

・CN15F4は軽いので主鏡側にウェイトを付けた。

・ガイドが途中でコケルのはE-ZEUSⅡが原因か?
 NGC7293を撮影し終わり、HBで赤緯を動かしたが、NでもSでもS方向に動いた!
 この動きは初めてだな。
  |
  +->イヤ、これもPHD2が修正パルスを出しっ放しにしていることが原因だった。
       PHD2を落としたら正常になった。

<IC1805>

撮像枚数:L=17X300s , RGB=each 6X300s , 175min Total

・0時58分よりLRGBのAutoSaveにて撮影開始。

・L=5 , RGB=each2 としたが、これでは55分となって半端だ。
 L=6 として1サイクル60分に変更した。

・PHD2のガイドエリアを40Pixel角にしたところ安定してガイドができている。
 ただし、ガイド星像は米粒のようである。(オフアキの為)
 RMS=1.2"程度に収まっている。

・ターゲットグラフを見ているとガイドがフラフラしているのが良く分かる。
 原因は何か?
  |
  +->オフアキは星像がデカくてイビツである。
       このため、星の重心検出がバラつくのだと思われる。
       ガイド鏡がシャープなら星像が小さく輝度が高い。実はそういう星像の方が
       正確にガイド出来るのではないか?


-------- 後処理をやってみて ----------

・ガイドが甘い!!!!!!!
   |
   +->もっとシャープで芯のある光学系でガイドした方が良さそうだ。
        また、赤緯は一方向からのみで良いと思う。

・PHD2はキャリブレーション時、ガイド中に星をロストするとず~~っと修正パルス
 を出しっ放しになるようだ。コリャいかんぜよ。


以下、今回の成果物です。

NGC7293 , L=14X300s , RG=each 4X300s , B=5X300s , 135min Total


南東は非常に明るいので背景がムラムラになってしまった。
すぐに南中し、南南西へと沈んで行く対象のため、ココでの撮影はキビシイ。
三峰だったら数段美しかったでしょう。

IC1805 , L=17X300s , RGB=each 6X300s , 175min Total


3時間弱AutoSave放置で安定撮像できたものの、ガイドの甘さが目立つ結果
となった。なのでチッコイ画像です。

<まとめ>

・冷却CCD、フィルタホイール、QHY5L-ⅡMガイドカメラ、E-ZEUSⅡを
 4ポートのUSBハブでまとめ、さらに5mのUSBリピーターでPCまで
 引っ張っています。このハブがバスパワードだった為、時々不安定な
 挙動になっていたと思われます。今回はACアダプター付きのUSBハブに
 変更してのテストでしたが、概ね安定動作しているようです。

・PHD2のキャリブレーションエラー、星をロスト後の挙動がおかしい。
 ”STOP”を押してもバックグラウンドで修正パルスが出っ放しとなる。

・PHD2のガイドが甘いのはオフアキの星像が米粒のようなイビツ、かつ、
 まったりと大きくノッペリとした星像だからかもしれない。
 重心位置を計算できなくなることがあると思われる。

コメント (4)
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