宇宙(そら)を見上げて

謎の天文機材技師 ☆男(hoshiotoko)のブログです。

梅雨の晴れ間にヘリポート_続き

2016-07-08 13:21:00 | 天体写真(PENTAX K-1&K-1Ⅱ)
前記事では30.5cm + K-1でのお気楽JPEG撮影例を載せましたが、
RAWでまともに撮影したものもあります。
それがコレ↓

IC5067ペリカン星雲付近
30.5cmF4Newtonian + MPCCⅢ + WideMountPK + PENTAX_K-1 ,
ISO3200 , 12X180s , 36min Total , Dark=6 , SkyFlat=6 ,
SI7によるデジ現諧調圧縮 , Photoshop_CCで仕上げ
2016/07/12 画像差替え


トリミングなしです。
ピントは中心でバリピン合わせですので、周辺では多少甘くなっています。
しかし、ワイドマウントPK化したおかげで35mmフルフレーム機でも
ここまで写せるようになりました。

SkyFlatはこんな感じです。(超強調処理)


IC5067はS2波長も多く含まれていますが良く出ています。
Hα領域の星雲は手前の青い輝星からの光を反射しており、表面が少し
青み掛って写るのが本当でしょう。ナローで撮るとO3の青系が盛大に
写る領域です。
以前10cmF6ニュートンで撮像したHubblePalette_NarrowBand画像がコレ。


30.5cmF4 + 大面積冷却CCD + ナローバンド撮像を標高1500m以上で
やってみたいものです。ナローと言えどもO3は下界まで届きにくい
ですからねえ。

ところで、

こうやって見るとK-1の画像はK-5Ⅱsで撮った画像に近い発色になることが
わかります。K-5Ⅱsよりもダイナミックレンジが広いため、一見写って
いないように見えるのですが、炙り出せるのは最近のSONY素子を使った
D810Aと同じ感じだと思います。

それにしても、僅か3時間で6対象をここまで撮れてしまった。
まったく後処理泣かせなカメラが出たもんです。

追記_2016/07/14

上記のフラット画像を精査すると、やはり四隅のエリアはケラレています。
ここを引っ張り上げてまで平均化すると、せっかく写っている中心付近の
画像を落とす結果となってしまいます。
そこで、4:3の切り出しで処理をすればかなり改善されることが分かり
ました。下の画像はダーク減算のみを適用し、センター振り分けで4:3
とした画像をTiff_16bitで書き出し、同様に切り出したFlat画像を
使って補正したものです。SI7にセンター切り出しなどの処理があれば
RAWのまま出来るのですが、今回は仕方なくPhotoshop_CCでのTiff処理
となっています。
そもそも3:2と言う画角はムダが多く好きではありません。
天体写真の場合、本当なら1:1としたいところです。
この処理により、色抜けも減ってかなり見られる画像となりました。
30.5cmF4+MPCCⅢ+ワイドマウントPKでは4:3切り出しがベストの
ようです。



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撮影日時:2016/07/06-07
撮影場所:三峰ヘリポート(標高850m)
天候:快晴・微風・結露なし
気温:19℃
星空指数:80
シーイング:3/5

撮像鏡筒:GINJI-300FN
カメラ:PENTAX K-1
フィルター:なし
コマコレクター:MPCCⅢ+ワイドマウントPK(改)

赤道儀:GN-26s改
ガイド:50mmF4ファインダーガイド鏡 + QHY5L-ⅡM+PHD2_Ver,2.6.1

撮像時間:画像に併記
ダーク画像:画像に記載
フラット画像:画像に記載(SkyFlat)
フラット用ダーク画像:画像用ダークと同じ

ASCOM Platform 6.1 SP1-6.1.1.2627
撮像ソフト:IMAGE Transmitter2
画像処理:SI7 , Photoshop_cc

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コメント (2)
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