『国民禮法 初等科五學年』という古い本をお客様から頂戴した。
40ページの薄い本である。昭和17年3月10日発行。菊のご紋章の扱い方をはじめ、近所付き合いや公衆衛生の心得等、戦時下におけるエチケットやマナーなどを5年生児童に向かって“こうしなさい!”調で書いてある。“第八 貯蓄報国”の項にこうあった。
1.日常生活に直接なくとも済むような無用なものは、なるべく買わないで、出来るだけ貯蓄報国致しましょう。
2.家にあるもので間に合うものは、あり合わせですましましょう。
3.一度使ったものでも、更に工夫すればまた何らかの役に立つものであるから、みだりに物を捨てないようにしましょう。
4.学用品その他の持ち物は、大切に取り扱い、長持ちさせましょう。
5.ぜいたくは敵である」私たちは平生なるべく衣食の費用を節約して、不時に備え、虚飾は戒めるようにしましょう。
6.人がどんなに美衣をまとい、美食におごるとも、これに目をくれず、決して人のものを羨ましがらぬことにしましょう。
喜怒哀楽のない顔!
国民は隠れるようにして、おいしいものを食べたり、おしゃれを楽しんでいたのだろうか。悪いことをしているように・・・。
7.スーパーはお酒を売ってもかまいませんが、酒屋は飲食店にお酒を卸してはなりません。とは記してありませんでした。