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これも図書館の本でございます。
対話 山田洋次「人生はつらいか」旬報社
山田洋次監督と、城山三郎・五木寛之・瀬戸内寂聴・灰谷健次郎・武田鉄矢・大原麗子等、そうそうたるメンバーとの対話集です。
東大出とは思えない、底辺に腰をすえた山田監督の優しさが随所にお見受けできます。
武田さんとの話のなかで、山田監督はこんなことを話してみえました。
「渥美さんに聞いたんだけれど、小学校のとき、両親とも目がみえなくて、いじめられている子供がいた」
渥美さんも悪ガキのグループだったんでしょう。そいつの家へ行って、どんなふうに飯を食っているのか見てやろう。ということで、悪童どもは夕食の様子を覗きに行った。
「少年を挟んで両親が食事をし、真ん中にがんもどきみたいなおかずがあった。少年は一生懸命 飯を食いながら、時々両親の茶碗におかずをぽんと乗せてやる。なくなるとまた乗せてやる。
皆それをじっと見ていて、黙って帰って、それから誰もいじめなくなったというんだ」
百の説教より 一度の体験が どれだけ効果があるか
というお話