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「もういいわね」

2010-06-10 23:45:20 | 整理、収納、の話
昨日の続きです

分類作業を始めてからある時点でお客様がつぶやく言葉が
実は もうひとつあります。

「もういいわね」


これは「もういらない」と似て非なる言葉で、

思い出の品と別れる決心がついた時の言葉

それは食器だったり
海外旅行のパンフレットだったり
古いアクセサリーだったり
写真や手紙だったり・・・

それぞれのメモリーストーリーが刻まれているモノ達。

そのストーリーを私にざっくりと話した後、
「でも、もういいわね」って。

最初「捨てられない」とおっしゃっていたのに
サバサバと、実にサバサバと「捨てる」選択をなさる。

これはどういうことだろう、と考えてみた。


整理をするということはいろんな事に気が付くものだけど

「過去のモノより大事なのは今」

ソコに気がつかれた証拠なのは間違いない

「思い出のモノ」に空間を占領され、窮屈な今の暮らしより

思い出は形じゃなく 記憶に残して、
今と明日の快適さを優先するほうに価値感がシフトされていく合図。

整理の3大効果のひとつ「精神的効果」が発動された瞬間である。


そう言えば先日の取材の時、若いディレクターさんが

「ずっとお客様と会話しながら進めていくのには驚きました。
まるで親しい友人同士のようで、楽しそうですね」

と感想を言われました。


そうなのよ。
会話がとぎれないのは私がおしゃべりだからではなく、

会話を通してお客様の心の在処やモノとの距離を測っているの。


「本当にこれでいいのかな?」
「別の方法を提案しようかな?」
「迷いがありそうだけど無理してらっしゃらないかな?」

お客様の言葉や表情をひとつひとつ慎重に確認しながら、
でも手際よく分類を促すためのテクニックかもしれない。

メモリーストーリーをいっぱい話すことで
お客様の心が軽くなることも
多くの現場で経験させていただいた。

人の心は本当に繊細。

「でも、もういいわね」

イイ言葉だなあ