フジ対ライブドア。一連の騒動…、二転三転しているようだ。外野の芝生席にいる気分で眺めているとずいぶんと興味深い。思わぬ発見があるのだ。じっと自分に問いかけている。
「会社は株主のもの」
「テレビはインターネットに取って代わられる」
「ん…?」
そうか、会社というのは、経営者のものでもなく、社員のものでもなく、ましてや顧客のものでもなかったのだ。
株式会社は株主のものなのだ。資本主義社会における原則。つまり、金の世界だ。
それにしてもホリエモンという人、剥き出しだ。Yesか,Noか、ふたつにひとつ。間がない。おかげで目からうろこだ。リスナーやユーザのものでもないのだ。すっかり忘れていた。
丸一日、三六五日、何十年…と、ずっと会社で汗を流す人のものではなく、「危ない…」の直感だけで、まるで沈没する船から真っ先に逃げ出すねずみのように売り逃げる短期投資家も含む、「株を買っている」人のものだったのだ。
何をいまさら…、と言われるだろうが、経済学部出身でありながらすっかり忘れていた自分に正直あきれている。
人の温もりだとか、情緒だとかが見えてこない世界。理念のような崇高なものがすっかり影を潜めて…いる。マネーゲームか。
批判ではない、単なる貧乏人のたわごとだ。
そういえば、以前、「 マネーゲームの達人―金融帝国KKRの物語 」を読んだ記憶が。