どうでもいいこと

M野の日々と52文字以上

311を過ぎるまで

2012-03-04 21:25:34 | インポート
最近体調が悪い。心の具合もとても悪い。
これは例の岩手県は日本の敵だにはじまる事なのだが、山梨の件はかなり堪えた。
問題は311一周年が近づいている事もある。あの一瞬ですべてが消えた日だ。心が麻痺しそうな死者の数。無い事にしたい放射能物質、そして予想を上回る差別。
仕事を抱えているし、確定申告もある。なのでしばらくブログはお休みします。
再開は3月20日あたりと考えています。
吐き出すために始めたブログですが、どんどん毒を貯めてゆくような気がします。言葉にする事で、自分が自分に固まったり、毒を解毒するつもりが自分の中にたまってゆくのを感じています。これはとても気持ち悪いです。
1945年の話しは、キッチリと再開した時に出します。実は1945年のデーターをどう見せるかという悩みもあります。
しばらくお休みします。もしかすると間に書いてしまう事もあるかもしれませんが、それはよっぽどの事だと考えて頂ければ。
それではおやすみなさい。


答えのないせかい

2012-03-04 19:37:27 | インポート
ダイヤモンドオンラインで、震災を検証する連載がある。とっても良い記事だ。
この中には様々な被災者が出てくる。ただ一つだけ共通点がある。
東電の悪口をまくしたてる被災者が、ほとんどいないという事だ。特に福島県人がそうだ。もちろん記事なので記者がその辺りをボカしているのかもしれないが、この記事のタッチからはそうは感じられない。
たまに、東電の事を憎くてたまらないという被災者はいる。しかしそれはあくまでも心の中でのほとばしりであって、出来るだけ話さないようにしているというのが伺える。
確かに、福島県は原発を誘致する事で交付税から様々特典があった。これに対するうしろめたさもあるかもしれない。しかしこれを震災前に本当に解っていた福島県人はどの程度いたのだろうか。そもそも原発が危険だという事を、理解していなかった。というか洗脳に近い状況にあったのではないのか。でなければ、原発事故直後の大熊町ののんびりした住民たちの姿は説明が出来ない。
原発事故から現れた問題は余りにも多すぎる。震災そのものの被害、国債発行残高の問題から復興予算が出せない国の問題、当然地方も同様な問題を抱えている。雇用の問題、自立できない農水業の問題、高齢化の問題はこの東北地方では元々もの凄く大きい。健康保険や医療の問題もここに繋がっている。産業構造の問題、例えば土建王国と言われている岩手県だが現実の所、ここ10年以上に渡って大型公共事業が無いため技術者がかなりいない。もともと3Kと言われるほどの世界で、見通しが暗かったから後継者が育っていなかったのだ。
東京という問題もある。若い子は東京を目指して巣立つ。そこで材をなして帰ってくるかと言えばそんな事は無い。帰ってくるのは問題が起きて帰ってくる例ばかりだ。定年後は東北で、というのも困ったものだ。健康保険の金額を上げるだけだ。ちなみに東京との健康保険税と岩手の健康保険税は倍どころでなく違う。東京は若く健康な人を集めて繁栄しているが、問題が起きた人を地方に飛ばしているから健康保険が安くなっている。
福島原発は、その東京に電気を送っていた。
事故以来どんどん露になる問題を前に単純な解決策が無いという事を、身にしみて知ってしまった。答えが無いのだ。どのような情報を集めようが、客観的であろうと努めようが、心の赴くままに判断しようが、答えが無いという事実があるのだ。
東電にすべてを押し付けて解決になるのか?国の責任と言い切っていいのか?自分たちが選んできた政治家の責任は、自分たちの責任でもないのか?自分はなぜ地元に就職したのか?
別な記事に、南相馬市に住むお父さんたちの記事があった。悩みを共有しようという試みだ。そこには様々な人がいる。自分は仕事のために残って家族は避難しているとか、逆に家族ごと南相馬市に戻った人もいる。当然事故以降も離れられなかった人もいる。共通する思いは、これで正しかったのか、という事だ。
答えが無い。だから正しいかどうかを常に自問自答しなければ行けない。
よくそんな土地に住まずにはなれた方が良いという人がいる。確かにそうだ。だがいまのコミュニティから離れるというのは、もの凄いストレスになる。高齢者には勧められない。離れて仕事があるのかという問題もある。東電や国からの賠償金でウハウハすれば良いじゃないのかという人もいる。でも仕事がなければ、自分と社会の接点が無くなるという事を意味する。
人は社会に認められて、生きるものだ。そこに仕事や地域社会がある。片方が欠けると人はうまく生きられなくなる。これをいきなり新天地でがんばりなさいと言われても、両方あっという間に再構築できる人間なんて滅多にいない。
今東北で起きている事は、実は全国に当てはまる事だ。東北では放射能の問題が余りにも大きすぎて、全国からは見えにくくなっていると思う。
東電の悪口をなぜ東北人は言わないのか。確かに福島から抗議団体が押し掛けた。でも大多数は言わない。東北人が寡黙だとか恥ずかしがりやだからという訳ではない。
答えが無い事を知っているからだ。安易な答えがいかに危険なのか、よくわかっている。東電の責任だけには全く出来ない。だから恨むのだ。そして自分の無知を恨むのだ。そして自分の人生を恨むのだ。恨む自分を恨むのだ。
しかし恨みは口に出すと呪いになる。呪いは自分にも降り掛かる。
答えが無いから、とりあえず一歩を踏み出さなければ行けない。
しかし差別の問題が起きている。
もはや、としか言えない。
最後になるが、差別というのは人権侵害でもあるが、呪いなのだ。呪いが何も生まない事は解ると思うが、互いに末代まで祟る。それでいいのか、と言いたい。
生者が死者を羨み、という台詞があるが、ギリギリでふんばっている。これが東北の現状だ。だから岩手は福島の悪口は言わない。宮城も言わない。知ってしまったからだ。


差別

2012-03-04 04:45:26 | インポート
法務省が昨年の人権侵犯事件についてまとめた。
http://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken03_00064.html

これは概要なのだが、詳細のファイルがなぜか開かない。PDFファイルのバージョン違いにしては、変な感じだ。なので読売新聞からだが、東日本大震災関連の人権侵犯に関する相談は、491件。人権侵犯とされたのが29件だった。全体では2万2168件もある事件の一角でもある。
ただ震災での人権相談と言えば、やはり福島絡みだと思う。報道もそこに焦点を当てている。

そこに山梨の幼稚園が、入園拒否をするという話しが出た。朝日新聞の記事。
http://www.asahi.com/national/update/0302/TKY201203020761.html


ここで、「法務局は風評による偏見・差別をしないよう、ポスターを掲示し、自治体広報紙に広告を掲載するなどの救済措置をとった。」と結ばれているが、これがいかに意味が無いのか、法務省は解っていない。
多分政府が言うから、信頼できない、となる。
なぜなら、お母さんは子育てのリスクを最低限にしたいからだ。そこでよく分からない話しばかりだから、混乱しきっている。
無条件にお母さんはリスクゼロを選択してしまっている。これはある意味ただしい。
ただそれで、自分の子供の教育に良いのかどうなのか、これを判断していない。
結果的にイジメを容認しているのだ。これでいいのか?
確かに幼稚園の園長は、考え過ぎだと思う。もちろん経営もある。なのでこの判断だと思うのだが、本人がマトモな判断をしようとしていない事がよくわかる。
幼稚園なので文科省管轄だ。教育が中心の中での話しだ。誰かが差別する事で差別を広げる、教育の場でだ。


さて、その幼稚園児が被爆したとして、その持っている放射能物質が他の子供に移る可能性を計算してみた。結論は、途中でバカバカしくて止めてしまった。福島県双葉郡の体重25キロの子供が、3月中の放射能降下物を全部吸収したとして、それが今現在でどの程度の放射線を出しているのかとか、おしゃべりで出たつばの中にセシウムが原子単位で何個入っているのかとかやってみようと思った。ファクターが多すぎて止めた。単純モデルすら多すぎた。
ほとんど無理。確率は確実に低い。転んで擦り傷にプルトニウムが入るレベルだ。
しかしこのままでは、広島・長崎と同様なことが起きるのだろう。結婚を誓った相手が福島出身で、それで家族から結婚を反対されるとか。
それが今生まれた子供に起きるというのが恐ろしい。
放射能の場合、完璧な無知から差別が起きている。