ゴールデンウイークはよく晴れた。雨の降ったのは1日だけ、しかも夕方から夜にかけてだ。一部では大変な雨になったようだが、盛岡では大したことがなかった。にしてもカラカラに乾ききっている。
野菜の種と朝顔の種を買いに行く。帰りに響きに寄る。ジュリアード音楽院のジャズバンドのCDがかかっていた。素晴らしいの一言なのだが、みんなでこの初々しさは意図的なのかどうなのか、あいつらならやりかねないとか、どうも穿って聞いてしまうが、一発録音の清々しさにみんなで感服した。
ウチの近所のジャズバンドもこの1割ほど出来たなら。
藤の花が咲き始めた。ということは春の終わりが近いということだ。
響に行くと、オープンリールの2トラック38㎝/secの音源がかかっていた。マスターテープの5代程度のコピーテープをさらにコピーしているいる最中で、コピーしている最中のテープを再生するという、オープンリールならではの作業中の音だった。
やはりというか、2トラ38は凄まじい。音の密度が違う。なぜか生々しく臨場感がある。中音から低音までの圧倒的な濃度が空間を震わせていた。
そう、これぞアナログです。物量で勝負の世界の、極北の音でした。2トラ38で代々コピーされてきたものらしく、それでもLPより音がいい。これぞ2トラ38、王者です。
実際の所オーディオのアナログvsデジタル論争の初期を私よく知っていまして、最近のLPブームでウンザリしています。もうこの極北の音を聞いてしまえば後はどうとでもなれと思うわけです。ただなんで対立するのかがわからない。
そもそもオーディオからでている音は劣化しているのだ。どんな高級オーディオでもそれは録音されたもので、再生されたものにはなんらかの変化がある。この定義がないと、本当のピュアオーディオというのはあり得ないのではないのかと思うのですが。結局好みの問題だと。
そう思ってハイレゾ音源を手に入れてみたが、あの肉厚としか言いようのない2トラ38ではない。もちろん録音も違うし、技術的には確かに全く違うから比較するのが問題だが、人にとって心地よい音というのと理論的に正しいものとは違うというのが、とてもよく、改めてわかった。