どうでもいいこと

M野の日々と52文字以上

はぁ

2015-05-22 00:54:47 | 日記

 

中国の太陽光パネル「漢能集団」の株価が47%急落し、株式の80%を持つ李河君会長が、約1時間で150億米ドル(約1兆8150億円)の資産を失なったそうだ。カルフォルニアあたりのトップ級の大富豪が、1時間で無一文になったということになる。盛岡市の一般予算の18年分だ。計算上この会長の、この株だけの資産は、3兆8617億円となる。2015年のフォーブスでは純資産130億ドルとなって、アリババのジャック・マーを超える資産家になった。

しかし今回失なった資産は、その金額をはるかに上回る。いったいどれだけの金持ちなのかわからない。

もっともこの株、過去1年で625%上昇した。そして会社の売り上げの60%が親会社からの発注というのと、本社会長とこの会長とが同じ人物ということで株式操作が疑われた結果なのだ。もしかして市場操作までしてアリババのジャック・マーを超えたかったのか?可能性はある。

こういった理解を超えた事件は、単純な動機から起きるのもだからだ。それにしてもたった一人の80%の大株主のせいで、20%の株主がひどい目にあったわけだ。この事件の余波はかなり大きなものになるだろう。

 

 

そんな事件があれば、身の回りのことはささやかな出来事にしか思えなくなる。

 

 

とはいえ私にはささやかな事柄がいっぱいつに重なって、ここ数日に解決しなければいけない案件が一杯ある。

 

 

初夏でもある。

 

 

木苺の花も咲いている。

 

 

そして今年の命題でもある、マクルーハンのホットメディアとクールメディアの分類は有効であり、魔術的と言われた写真はどちらにふり向けられるのかとうう問題、饒舌でもあり希薄な存在でもある不思議なもの、「かつてあったもの」でしか過ぎず文化的コードの塊を撮影するという、とてもよくわからない作業をどうするのか、ロラン・バルトのいう、愛と恐れに意識に『時間』の原義を見出させる写真を撮れるかどうか、そのための作業手順はどうあるべきなのか。

 

 

マクルーハンはテレビをクールメディアに分類し、映画をホットメディアに分類した。ここでの最大の差は、テレビの方が映像が荒いということだ。ただ今では過去の映画並みの解像度のハイビジョンになり、大型のモニターも安くなった。それではテレビもホットメディアに移行するのかと思われたが、そうはならなかった。それは見る場所での語法の違いだった。家庭では画像が綺麗でも完璧であってはいけないのだ。荒さが必要なのだ。

その究極に荒いものは、帳簿の数字だ。台帳や預金通帳のとても荒いものだ。ただ純粋数学とは違って、数字の後ろに兌換価値がついている。一つ一つの数字のは意味があり過去がありドラマがある。それらは台帳の上で整理されているが、並ぶまでの間にもドラマがある。普通の人はそれには気がつかないものだ。ただある人たちはそれに気がつく。「愛と恐れに満ちた意識に『時間』の原義そのものを蘇らせるなら、『数字』は狂気となる」。ロラン・バルトの明るい部屋から、写真と数字を入れ替えて引用したが台帳とか通帳でもいいかもしれない。

社会全般では、こういった意識を持つ人は「変人」と呼ぶ。

 

 

私のように写真を撮る人たち、アマチュアも含めてだが、その狂気を求めているフシはある。ただそれでは社会生活が成り立たないわけで、狂気そのもので生活を成り立たせるのは、20世紀で終わっている。

私の考えているささやかなことは、異常なことなのだが、それでも1兆8000億円が1時間で消えたのは、狂気としか言いようがない。

人は人を超えられるのだ。