鶴岡地区医師会だより

三原一郎目線で鶴岡地区医師会の活動を配信しています。

全国第4回ID-Link研究会

2015-02-03 10:21:11 | 日記
1月31日、尾道しまなみ交流館で開催された、全国第4回ID-Link研究会に参加してきました。



庄内地区(ちょうかいネット)から、以下の3題を報告しました

・「ちょうかいネット」におけるEMS機能と診療予約システムの運用
 日本海総合病院:島貫隆夫氏

・ID-LinkとNet4Uとの融合による新たな医療情報ネットワークの可能性
 鶴岡地区医師会 遠藤貴恵氏

・「ちょうかいネット」という診療インフラ
 さとう内科クリニック院長 佐藤 顕氏

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一般演題
テーマ:二次医療圏越えネットワーク
座長:三原一郎(鶴岡地区医師会)

1、県境に於ける地域連携について
 福山市大田記念病院 北山靖洋 氏

 大田記念病院は、ID-Linkを利用して病院情報の開示や脳卒中パスを運用している
 福山市は県境にあり、岡山県などとの広域連携が必要
 一方で、広島県にはHMネットいうID-Linkと互換性のないネットワークがあり課題であったが、
 ID-Linkで、HMネットの閲覧が可能となった
 
2、くるめ診療情報ネットワークと佐賀県ピカピカリンクの圏域越え連携
 社会医療法人雪の聖母会 聖マリア病院 医療情報科診療部長 荒木昭輝 氏

 福岡県(くるめ診療情報ネットワーク)、佐賀県(ピカピカリンク)との圏域越え連携
 ID-Linkで相互に閲覧可能であるが、両地域の運用フローが異なるため不具合が発生
 フローの標準化が必要

3、いしかわ診療情報共有ネットワーク 全県一本化のシステムによる32+390の試み
 公立松任医師会中央病院医療情報部 吉田吏志 氏

 石川県は、全県の情報ネットワークをID-Linkで一本化した
 導入率:70% 全圏域をカバー 病床数では、45.5%を網羅
 一方で、診療録開示は1施設に留まる


4、ID-Linkを利用した広域連携の取り組みについて -広域連携の実例についてー
 道南地域医療連携協議会 田中秀法 氏

 MedIka(道南地域医療連携ネットワーク):公開施設:10、閲覧施設:69
 医療圏を越えた連携が必要
 協定書を交わすことで、相互運用を可能としている

5、「ちょうかいネット」におけるEMS機能と診療予約システムの運用
 日本海総合病院院長代理 島貫 隆夫

 ID-LinkのEMS(Emergency Medical Service)機能は、病病間の緊急症例搬送で極めて有用
 EMS利用は、平均月2.3人
 症例は、大動脈解離:30、心疾患:12、脳神経疾患:6
 連携元は、荘内病院:26、庄内余目:5、最上:12
 ヘルスクローバー施設予約システムの紹介

6、ID-LinkとNet4Uとの融合による新たな医療情報ネットワークの可能性
 鶴岡地区医師会 地域医療連携室 遠藤貴恵

 Net4Uは、ID-Linkに対応することで、病院から在宅までカバーする情報ネットワークとなった。

 Q, 医療・介護連携はID-Linkで代替できるか
 代替可能であるが、使い勝っては格段に異なる。

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昼食・休憩の時間を利用して尾道観光



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特別講演

カンファレンスが可能にする地域連携システム
超高齢社会の医療介護連携とend of life care

東京医科大学医学総合研究所 片山 壽氏

・医師主導による多職種カンファレンスこそが在宅医療の質を高める

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一般演題
テーマ:病診連携・地域包括ケア
座長:下山則彦 氏 (市立函館病院)
座長:岡崎純二 氏 (因島医師会在宅ケアセンター)

7、「なすびんネット」の導入と展望
 りんくう総合医療センター 中西 賢 氏

 大阪府泉佐野市 泉州南部のID-Linkネットワーク
 参加:54施設(公開3施設)
 アンケート調査で、肯定的意見が過半数
 利用料:35%が無償を希望のため費用徴収はしていない


8、岩手県宮古市におけるID-Linkを使用した「みやこサーモンケアネット」について
 あすなろ薬局 長島健太郎 氏

 参加施設:病院:3、診療所:17、歯科診療所:15、訪問看護:4(100%) 
 包括同意、カード発行
 課題:
  近隣の市町村が参加できない
  ID-Linkはユーザーフレンドリーでない

9、金沢市地域医療情報ネットワーク(ハートネットホスピタル)について
 金沢市医師会 担当理事 大野 秀棋 氏

 金沢市医師会主導
 診療所と介護施設などの連携に特化、
 職種による閲覧フィルター機能が特徴
 
10、ちょうかいネットという診療インフラ
 さとう内科クリニック 佐藤 顕

 公開病院側での診療録開示こそに意味がある
 生涯教育のツールとなる
 (ベストプレゼンテーションでした!)

11、道南メディカのID-Link利用方法の特色
 道南地域医療連携協議会 大島 俊宣 氏

 運用開始8年目、
 79施設が参加、(病院:30、クリニック:25 など)
 病病連携の転院業務、在宅医療の多職種連携に活用されている

12、医介護連携ネットワークは地域医療連携ネットワークとは別にして併用した方が良い
 ~栃木県における「とちまるネット」と医介護「どこでも連絡帳」の併用
 栃木県医師会常任理事 長島 公之 氏

 栃木県では「とちまるネット」というID-Link、Human Bridgeによる広域ネットワークが整備された(22病院が参加)
 一方、医療介護連携では、栃木県医師会が主導し「メディカルステーション」というフリーのコミュニケーションツール(SNS)を導入した
 ID-Linkは介護職には敷居が高い、簡便なアプリの併用が望ましい

 
13、オーダーメイドの利活用を考える
 長野県 飯田市立病院地域医療連携係 丸山 晃治 氏

 飯田下伊那診療情報連携システム[ism-Link]
 74施設が参加するID-Linkネットワーク
 在宅緩和ケアにおけるism-Link利用での事案3件について効果を検証したが、有用な連携ツールと結論された。
 

14、地域ケア科設立20年!ID-Link運用を2011年3月~ 宅直医師運用まで
 JA長野県厚生連 佐久総合病院 システム課長 永井 一成 氏
 
 2011年3月千曲川.net を8診療、2介護施設で運用開始
 訪問先で記載、写真貼布
 宅直医師は自宅PCで救急画像参照することで、不安解消、負担軽減に役立っている
 宅直医師へのコンサルテーションも行っている
 EMS運用を検討中

懇親会 (尾道国際ホテル)

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