昨日今日と明治神宮へ行っていました。
今週末はもう10月。日曜日10月2日は明治神宮の「人形感謝祭」です。長年生活を共にした大切な人形に感謝しながらお別れする日です。それに伴って、あさって9月30日(金)より人形感謝祭当日まで神宮神殿の東側にある社務所1Fにて例年とおり「思い出人形展」が開催されます。午前9時~午後4時。(入場無料です)
毎年ブログでもご紹介していますが、この展示は「人形感謝祭」が始まった年から昨年まで、神宮へお別れに持って来られた人形たちの中で、資料的な価値のあるものをお祓いのあと、神宮宝物殿となりの倉庫で保存されてきているもので構成される展示会です。私も毎年この展示の準備や片付け、「人形感謝祭」当日の資料選定や収納などの作業をお手伝いさせてもらっています。
日本人と人形とのつながりといいますか付き合い方というのは、独特だと言われているようですが、多くの場合、顔や体のあるものというものは一緒に遊んだり、過ごしているうちに家族兄弟のように親しく、情の湧いてくるもので、一生一緒でいられることが理想ですが、人生の中の節目でどうしてもお別れしなければならない機会があったりします。そのとき顔のついたお人形でもぬいぐるみでもロボットのような姿のものでも、簡単に「ゴミ」として捨てることには抵抗があると思います。そうしてお寺様だと「人形供養」、神社だと「感謝際」という形で最後のお別れをして、神職の方のお祓いを受けて、穢れや魂を抜いて、さよならするという感じでしょうか。毎年本殿の回廊に集まった人形たちと名残を惜しんで、記念写真を撮っていらっしゃるご家族の姿を目にします。そういう中から資料として保存されているお人形が、ここで展示されています。ひとくちに人形といっても古今東西幅が広いですね。お雛様や五月の節句飾りから抱き人形、縫いぐるみ、その時代時代の流行のキャラクターやヒーロー、また作家や名工による作品、郷土玩具にこけし、世界の風俗人形までさまざまです。先日倉庫から出して虫干し、選定された人形を、昨日今日で、ここの会場に展示作業をしました。
さまざまなものが並んでいますが、きっと、「こういうの家もにあった」とか「持っていた」とか懐かしい人形に出会えるのではないかと思います。
現在神宮本殿の回廊のメンテナンス中のため本殿への通路が通常とは異なるそうですが、ここの展示会場はその迂回通路脇にありますので、近くにお出かけの方、神宮へのお参りの方、お寄りになられてはいかがでしょうか。