なんでも人生

Whatever life is

球磨川氾濫 Flood of Kumagawa river, Kumamoto

2020-07-13 | 日記
球磨川氾濫により60名以上が犠牲になり何千もの家屋が被害に会った。ここは私の実家に近く他人事ではなかった。改めて日本は地震、台風、水害と災害大国だと思い知らされた。
災害の後、決まって聞くのが過去に経験したことのない、想定外、観測史上最大など無責任な言い訳だ。今回被害が最も集中した山あいの地区「坂本町」は、家屋浸水のみならず国道や県道が土砂崩れなどで寸断され壊滅的な状態にある。
ここには元々荒瀬ダムがあり、貯水、治水、水力発電所に利用されていたが、撤去された。私も小学生の時、遠足で八代の製紙工場と荒瀬ダムを見た記憶はある。
蒲島郁夫熊本県知事が、2009年に「ダムに頼らない治水」を目指すとして、県としてダム反対を表明。翌年、「コンクリートから人へ」を標榜した民主党政権によって全国で建設事業が休止された。そんな流れを受け球磨川水系川辺ダム建設反対運動が始まり、荒瀬ダム周辺(坂本村)住民は、放水による振動被害(そんな?)やダムによって洪水被害(エー?)が拡大したのではないかと不信感を抱き2002年に村議会は稼働中ダム撤去を求める請願を熊本県に提出し、潮谷義子知事が撤去方針を決めた。次期の蒲島郁夫知事がいったん方針撤回したが、球磨川漁協が水利権更新を認めず2010年に再度撤去を決めた。建設費25億円かけて造った稼働中のダムを2018年に80億円以上かけて撤去、九州電力も発電所(141万kwhで、一般家庭約390世帯分)を解体した。球磨側上流にある相良村付近の川辺川ダム計画も反対により頓挫した、そして相良村も今回の水害で全壊8棟、半壊1棟、床上浸水106棟 の被害が出た。 八代湾漁業も上流からの大量土砂流入により貝養殖に甚大な被害、船舶航行に支障が出た。ダム撤去の理由の一つに上流からの土砂が流れてこないと漁協が声を上げていたが、この結果だ。 球磨川水系は過去60年間に10回以上も大洪水発生、何万家屋が被害にあっている。ダムによらない治水をさらに目指すのか?そんなものあるのか?
下は撤去された荒瀬ダム。


そして今回被害にあった坂本町


私は無駄な公共事業にはもちろん反対だが、日本での水害対策には堤防、ダム、浚渫しかないと思っている。他に名案がある人は教えて欲しい。地球温暖化で海水水蒸気(積乱雲)が発生、山が多い日本列島にぶつかり大雨となる。台風も一年に何十と日本に襲来し、毎年どこかで家屋被害や人命犠牲が出る。従来の堤防では持ちこたえられないし、普段から川底の土砂除去(浚渫)作業などほったらかしなので川の深さはどんどん浅くなっている。日本に周辺の土地より高いところを流れる天井川は240も存在する。ダムによる治水対策反対運動を展開した環境団体やマスコミ(例、毎日新聞熊本支局)、またそれに便乗した無責任(無能)政治家など、想定外の水量でお気の毒で済ませ自分らの責任は認めない。防災方法の議論さへ展開しない。その人らの価値観は清流保護(漁業権も)であり、氾濫地域に生活する人間に問題があると言う。 もう一度言うが、日本で水害を防ぐのは堤防補強は当然だが、ダム、河川浚渫以外考えられない。ダムは治水(貯水、灌漑)のみでなく一番環境に優れた水力発電(再生可能エネルギー)を可能にする。多分、日本の全電力需要を水力で賄えるはずだ。原発(廃棄物問題)、火力(地球温暖化問題)、ソーラー、風力発電(環境破壊)など本当は日本に必要ない。ダムは大雨だけでなく干ばつにも有効。一番の自然環境保護(破壊も含めた)は地球に人間がいないことだが、我々の生活がある以上どうして共生するか考え抜くのが人間の知能である。Sustainable development 持続可能な発展(開発)は人間に与えられた特権であり義務なのだ。




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