この前の記事の続きです。
突然「相続税対策で高額の生命保険に入る。受取人は子どもたち」と言い出したオット。
とにかく、夫婦で生命保険会社から説明を受けると言うことは、承知させました。(はなから、私はこの契約はさせないつもり満々ですけどね。オットは契約する気満々)
本人は子どもたちの為って思っており、自分ではすごくいい方法を見つけたと思っているんです。
どの程度なのかはわかりませんが、株取引なともやっている…と思われ、「運用」とか、「相続税対策」をしないととか言われて、「余っている(と思っている)お金」の有効利用なんて言われると、その気になってしまう、単純なオット。
ダイレクトにこりゃちゃんと聞かないとえらいことになると思って、子ども達にも相談しました。
子ども達もそれぞれ、オットと内緒の話をして(私には言えないこともあるだろうし、オット母Bこさんが介入してくるとめんどくさいし)まあ何を話したか詳しくは知りませんが、子供二人ともとにかくお母さんとちゃんと話し合え。勝手にするんじゃない。娘に至っては、母さんに任せたほうが間違いないから、この際、母さんに任せろと言うようなことを言ったようです。
それもあって、一度夫婦で生命保険会社から説明を受けると言うことになりました。
オットは単純に、「相続税対策にぴったり」と「(余ってないが)余ったお金を増やせるし」と思っています。
で!まず、生命保険会社の説明は(もう、契約のつもりで相手は来ている。オットもそのつもり)
「米ドル建て、最低500万、10年は解約できない、」
はあ?まず、米ドル建てって?
と、早口で「今日のレートが○○なので、年に?月に?いくらいくら配当があり、それはずっと変わりません、明日はいくらになるかはわかりませんが、今日は円がいくらいくらなので、率がどうたらこうたら」
???
で?元金は保証?
いえ、それはね奥様、その時のレートなのでいくらになるかはわかりませんが、日本の金利がこれこれですけど、○○国は○○%なので、ものすごくお得です。例えば今日契約して○○になりますでしょ。今日の利子はずっと変わらず配当されるので、これは確実に毎年もらえます。
で?たとえば500万円はどうなります?低くなる時もありますよね?
ええ、ええ。そうしたらね、奥様。例えば○○銀行の米ドル建ての預金をしていただき、それをレートが高くなった時に下ろせばよろしいんですのよ。
でも、10年は解約できないんですよね?こどもは2人ですからこの人の言う通りやると二口で1000万円!が10年つかえないおかねってことですよね。
ええ、ですので、利子が…
ですから!10年、1000万円は凍結ですよね。で、これって生命保険じゃないんですか?
ええ、生命保険です。ですので、子どもさんを受取人にすると、相続税がかからないので、大変お得です。
いや、こどもは良いですけど、それまでの生活はどうしたらいいんですかね。第1うちのオット、私の受取人になっている生命保険を解約しちゃってるんですよ。オットの亡くなった時に私には何も入ってこないって事ですよ。年金生活になって、これから、貯金を取り崩して生活していくのに、10年!Σ( ̄□ ̄|||)しかももしかしたら元本何割も減っちゃうこともあるんですよね?
そしたらですね、保険を解約していたってことを、保険会社は知らなかったんですな。
しかも、その理由が「保険料が高くで支払いが出来ないから」
……
しばしの沈黙
追っかけて、わたくし言いましたですよ。
「(これは本当の話ですよ)来週オットは心臓カテーテルの検査入院をします。はっきりってカテーテルの時に死亡するリスクもあるので、それが終わるまでこの話は凍結でいいですか?
まあ、その夫の検査もですけど、夫婦関係の見直しも真剣に考えています。(グイ!)はっきりって今回の事で私は結婚生活35年の積み上げがぐしゃ~~んと壊れたと思っています。検査後に妻でいるかどうかは分かりませんが、その時はオット一人が考えればいい事です。ですが、今は妻なので、この件に関しては私が口出ししてもいいと思っています。妻である私の意見はそんな、元本保証でない高額のしかも米ドル建ての生命保険は絶対に反対です。」
……
「それから、私の掛けている生命保険ですが、この際解約をしようかと思います。夫が生命保険を解約しているのに、こちらだけかけ続け、そのお金はオットに行くって納得できませんから。」
でも、奥様、でしたら、息子さんに受取人を変えるってこともできますから。
「わかっています。でも、はっきり言って、お宅との取引は止めたいと思います。そして、自分自身の為に使いたいので、解約金がいくらになるか、その時にお返事ください。お宅とはじめに取引した時は、私は独身で、満期でお金が下りるタイプでした。それを、満期近くなってきたら、この生命保険を勧め、年金として受け取ることが出来るって話でしたが、何度も聞きましたが、その年金とするという話が一向に出てきません。私とすると騙されて契約したと思ってしまいます。すみませんね、ひとりで生きていくかもしれませんので、今使える、生活の為のお金が欲しいです。今度こそ計算してきてください。」
……
横で聞いていたオットも、顔色がさすがに変わり、小声で「なんか、具合悪くなってきた…」
「でしょうね、心臓が悪いんだからと控えてましたけど、そんなことは言っていられません。私もこの件で、昨夜一睡もできていません。そんな具合ですので、今日はお帰り頂けますか?」
「それから、相続対策と言いますが、何かの税金は払わなくてはならず、あまり早くにオットが亡くなった場合、みなし贈与とみなされて、贈与税がかかることがあるって、ここに書いてありますので、こちらも調べてきてください。」と、
「オットが」持っていた(読んていた?)相続の本を見せました。その本は何人かの税理士、弁護士が各担当ごとに書いているのですが、2,3カ所にこの件について書いてあり、おおむね2,3年以内にこのような生命保険に加入した場合は「見なし贈与」とされるとなっています。
それもですね、けっこう、はっきり書かれているんですよ。注意事項でね。生命保険は3種類の税金のうちどれかを納めなくてはならず、一番高いのは相続税なので、注意!とね。
そんなわけで、間接的?いや、はっきりと私の気持ちを含め、オットにも生命保険会社にも、言いたいことは伝えましたよ。
人生で、そして、結婚生活で初めての、大きな抵抗でありました。
まだまだ、この騒動は続きますが、ちょっと意外な方向に向かったのです。続く~~。