izumishのBody & Soul

~アータマばっかりでも、カーラダばっかりでも、ダ・メ・ヨ ね!~

聞きしにまさる「元町梅林」のコースは、おいしい拷問!

2010-06-14 15:46:19 | 日記・エッセイ・コラム

 「元町梅林」といえば、有名でもあり,知る人ぞ知る、でもある横浜の老舗。
その「元町梅林」で、始めてのコース料理体験(”味わう”とか”楽しむ”とかではない。ここは「体験」という言葉がぴったりだ)!
 元町ウチキパンの前から外人墓地のフェンスに沿って小径を歩いてすぐ右手。ひっそりとした佇まいの古民家。暖簾がかかっているからお料理屋さんと分かる。黒澤明監督の手になる書が入口に置いてある。

 なにせ、料理のヴォリュームが半端じゃない、と聞き及ぶ店である。
始めは軽~く、普通の懐石料理のように小鉢などが、きれいな盛りつけで運ばれてくる。きれいきれい。おいしいおいしい。
2-3皿すんだあたりで、黒いなり。真っ黒に煮付けたいなり寿司である。一瞬、その黒さにギョッ。しかし、これがさらっとした味付けでふわっとおいしい!軽~いジョブジョブね。
 
 それから(途中経過は省くとして)、まずは「今日は特別に、今港ににあがったばかりのヤリイカでございます」と、イカのぶつ切りの刺身。新鮮だからワタ付きだ。どれどれと、箸を伸ばすも、吸盤がピッタリお皿に吸い付いてなかなか離れない!引っ張ったり、押したり、ずらせたり、しながら口に運ぶ・・・おいしい!コリコリだ!!ワタもさっぱりと甘みがあってクセなくおいしい。
 格闘している間に、大皿に盛りつけた刺身が、卓上にドド~ン。伊勢セビの髭(?)がピクピク・・・生きてるよう~。活き造りって、私ダメなんだけど。でも食べちゃおうかな・・・・ウンッ!これもおいしいな~!!
 刺身は好きだからせっせと食べてたら、ここで「今日は新鮮なイワシが上がったので」と塩焼きが1匹ずつ。えっえっ~!!イワシの塩焼き~?好きだけど~(でも、そろそろお腹がいっぱいになりつつある)・・・。暖かいうちがおいしいよ、と言う声に押されてイワシをほぐす・・・う~、おいしい!

 この間にも、順不同で、お餅の天ぷらとか、鯛の潮汁とか、金目鯛の煮付けとか、くみ上げ豆腐とか、ジュンサイとか・・・・なんやらかんやら運ばれてきていて目にも苦しくなってきている。
 
 さらに、鰻の笹巻き蒸し、エビフライ、グラタン、エビの釜飯・・・・。和洋折衷という言葉があるが、ここはもう和洋両方料理である。
 途中からは、料理を運んできたお店の人が「こちらはお持ち帰りできますが」。中盤以降は、出る料理出る料理ほとんどが「ハイ、包んで下さい」。
 もうもう、これ以上ダメ~、という最終段階で出てくるのが大きな和牛のステーキ!強烈なパ~ンチだ!おいししょうないい匂いがするが、もうこれ以上どこにも入る余地はありまっせん!
 (でもね、花豆の甘く煮た口直しみたいな一粒はパクッと終了)。
 
 ここの女将さんが、お盆に小さな容器に入れた自家製柚子胡椒を持って挨拶に。
 畳にアタマを擦り付けてのご挨拶にはこちらが恐縮。これまでの人生でなかったくらい丁寧なお辞儀だ。負けずに私もアタマを下げたけど、畳にまでは届かない。。。
 あ~、やれやれ~、といったところに出ました!特製爆弾おにぎりだ~!
米3合(!)を握って全面に海苔を巻き付けたおにぎりはここの名物だそうだが、それはもはや”おにぎり”とは言わず、まるでカーリングのストーン(三角形じゃなく、俵型でもなく、平たい円盤型なのだ)!もちろん、お持ち帰りである。
 部屋の隅にはお持ち帰り用の料理の数々が並んでいる。6人での食事だから、6人分のお持ち帰り・・・・まるでスーパーのお惣菜売り場のよう。 
 
 デザートのメロンを食べながら、なんか疲れた~、状態。
13:00の予約で、すでに16:00過ぎ。3時間たっぷりかけたランチは終盤はほとんど拷問のよう。お料理の味は申し分ないです。くつろげる雰囲気もいいんです。なにも文句はないんですぅ。でも、苦しかったですぅ。。。
 
 外に出れば、もう6月だというのに涼しげな風が、植え込みの緑を揺らせている。
 花が終わった娑羅の木の名残りの花びらが玄関先に一つ二つ散っている。
 馴染みのある元町の通りを、お持ち帰り料理が入った大きな紙袋を下げて帰った夕方。

 その日は教室指導日で、夜の食事は午後9時頃。温め直して食べた鰻の笹巻き蒸しとエビの釜飯は、やっぱりおいしかったです!! 

コメント
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