「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

音楽談義~ストラヴィンスキーの「春の祭典」

2009年03月19日 | 音楽談義

これまでのクラシックの鑑賞はモーツァルトをはじめベートーヴェン、ブラームス、シベリウス、ショパンといった比較的ポピュラーな作曲家が中心。

まだこれらの作曲家たちの全作品を掘り下げて聴いたわけでもないので、残された時間からしてこの辺で限界かもと思っているが、もっと「レパートリー」を広げたいという意欲もなきにしもあらず。

その中でも現在一番興味があるのは「ストラヴィンスキー」。従来のバロック、古典派、ロマン派、印象派といったジャンルの音楽とは大きくかけ離れているのがその理由。

高名な作曲家なのでご存知の方も多いと思うが「ウィキペディア」にはこうある。

イーゴリ・フョードロヴィチ・ストラヴィンスキー(1882~1971)

ロシア生まれで20世紀を代表する作曲家の一人。様々な名曲を残しているがその中でも初期に作曲された三つのバレー音楽「火の鳥」「ペトルーシュカ」「春の祭典」が名高く、その中でも「春の祭典」は音楽史上の最高傑作の一つに数えられている。生涯に亘っていろいろと作風を変えたことで知られるが、最晩年にはベートーヴェンの後期の弦楽四重奏曲のレコードばかりを聴き、自分の曲を決して聴こうとはしなかった。

以上、要約だが、これは余談になるがベートーヴェンの後期の作品は哲学的な心境をうかがわせる内省的な作品が多いが、とりわけ弦楽四重奏曲は13番あたりから16番まで精神的な高い感動を秘めた作品ばかりで「正座して聴かねばならない」なんて書いてあるのを見たことがあるがストラヴィンスキーが最晩年になってこよなく愛したというのもなかなか興味深い。

さて、現在の手持ちのストラヴィンスキーの作品のCDは淋しいことに次の2枚だけ。

                           
                ☆                       ☆☆

 アンセルメ指揮 バレエ音楽「火の鳥」全曲 ニュー・フィルハーモニア管弦楽団

ストラヴィンスキーと親交の深かったスイス生まれの指揮者アンセルメが死のわずか3ヶ月前に録音をしたもので極めつけの名演奏とされるもの。

☆☆ ゲルギエフ指揮 バレエ音楽「春の祭典」 キーロフ歌劇場管弦楽団

このゲルギエフ指揮の「春の祭典」はライナー・ノートに史上最高の「春の祭典」とあるが、ちとオーバーかも。しかし、同曲のベストCD候補の一つとして長く語り継がれる存在なのは間違いない。とにかくエネルギー感に圧倒されるし音質(録音)も特上。第2トラックで「ドドッ」というスゴイ低音が入っているのでオーディオ・テスト用としても役に立っている。

しかし、これら2枚は残念なことにCDなので当然バレエを観劇しながらの鑑賞とはいかないところが難点なのだが、うれしいことにNHKのBSハイビジョンで次のとおり放映があった。早速「見逃す手はない」と録画した。

日    時    2009年3月7日(土) 22時~0時

チャンネル     NHKBSハイビジョン

番 組 名     「ウィークエンドシアター」 サンクトペテルブルク”白夜祭”2008                     
            ストラヴィンスキー バレエ「火の鳥」「結婚」「春の祭典」
           管弦楽 : マリインスキー劇場管弦楽団
           指 揮 : ワレリー・ゲルギエフ

       
  表題         火の鳥           春の祭典            結婚       

ゲルギエフ指揮の演奏で「春の祭典」が無料で観劇できるなんてまさに僥倖そのものだが音質も画質も期待以上に良かった。

こういう不協和音の強烈なぶった切ったようなリズムと音楽のめまぐるしい乱舞、エキゾティックな野蛮さが特色の音楽はやはり映像付きのほうが趣が深いのはたしか。

しかし、これまで聴いてきた音楽とはまったく性格の異なる楽風なので好きになるにはかなり時間が掛かりそう。とにかく、「チャレンジ」の一言に尽きるがBGM風でもいいから何回も繰り返し聴いてみてどんな風に耳に馴染んでくるかが興味深い。

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする