「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

あ~、忙しい!

2012年12月04日 | 独り言

12月2日(日)は朝9時から半年に一度の恒例となっている町内会の大掃除。

自宅の周囲を一世帯当たり1名が出て共同で清掃するのだが、一番たいへんなのが空地の草刈り作業。雑草が生い茂って道路に50センチほどはみ出してきている。

120坪ほどの空地の持ち主には市役所の方から草刈りをするように何度も督促してもらっているがいつも”なしのつぶて”でほんとうに困る。もし家を建てて引越しをしてきたら積年の恨みを一気に果たしてやろうと牙を研いでいる。(笑)

とにかく、高齢者が多くて戦力にならない人が多いので比較的若い年齢層の我が家ではカミさんと自分の二人で獅子奮迅(?)の活躍。

掃除の終わりがけになって「お父さん、玄関先にクロネコヤマトの宅配便が来てますよ~」とカミさんの声。

留守と勘違いされて行ってしまわないように「お~い、待ってくれ」と、声を上げながらあわてて自宅の玄関先まで駆けていった。修繕に出していたJBL375ドライバー(1個)がようやく戻ってきた。

以前のブログにも記したとおり、先月のオークションで落札した375用のダイアフラム(ペア)だが、そのうちの1本は自分で取り付けたものの、片方はボイスコイルの断線で岡山の修理専門店で調整してもらった。

戻ってきたので比較したところ、明らかに自分で(ダイアフラムを)取り付けた方の音が、ごく微妙なところで少し歪んでいるような感じがする。

「気のせいかな」と思うほどのことだが、やっぱりマニアの常で気になりだすと、どうしても”あきまへん”(笑)。

正月前に白黒つけようと修繕に出したわけだが、修理専門店によると「随分ビビッてましたよ。内部配線材も替えておきました。」とのことで、結果的に修理に出して正解でこれで気分的にもスッキリした。

「375」に限ってはダイアフラム(直径10.4センチ)の取り付け時のセンタリングは素人はやらない方が無難のようである

さて、町内大掃除の終了後、システムへの取り付け作業を行って音出しを行った結果、左右両チャンネルからちゃんと均等に聞えてきたのでひと安心。

しかし、聴き慣れてきたせいかどうも音にイマイチ釈然としないところがある。どこがどうとは具体的に言えないが、なんだか胸に澱のようなものが溜まった感じがする。なぜかな?いわば長年のカンみたいなもので、どこかをいじればもっと良くなりそうな気がして仕方がない。

午後からは、以前故障していたケンウッドの「Lー01A」アンプを携えて、クルマで40分ほどの杵築市内のMさん宅へ。あいにくの小雨が降りしきる中、アンプをビニール袋に包んでの訪問だった。

あ~、忙しい!

「L-01A」アンプは30年以上も前のDCアンプだが、発売当時、「非磁性体構造」で有名だった。

信号系の近くに磁性体が存在することで発生する「マグネティック・ディストーション」(磁気による歪)を一掃するためにアンプ全体を非磁性体で構成しており、まず磁束の塊りであるトランスを別筐体に納め、増幅部本体の筐体からもネジ1本に至るまで「鉄」を一掃しているほどの念の入れよう。

我が家では低域はDCアンプ、中高域は真空管アンプで鳴らすのがモットーなので「L-01A」はまさにうってつけの代物。Mさんは「Lー01A」の詳細な回路図を持っておられ、プリメイン型式をメイン型式に改造したりして、どこをどういじるかは自家薬篭中のものになっており、これまでオークションで安価に購入した「L-01A」6台をすべて改造してもらっている。

アンプを預けた後で、久しぶりにご愛用の「アポジー」のスピーカーでクラシックを聴かせていただいた。

                           

このSPはいわゆるリボン型なのでとても能率が低く、通常の真空管アンプによる駆動はとても無理で、Mさんご愛用の「L-01A」3台を駆使して鳴らしておられる。コーン紙によるスピーカーとはまったく音を出す原理が違うが、音楽に専念できる音とでもいうのだろうか、いっさいあれこれ”いじろう”という気にさせない説得力がこのSPにはある。

ヴァイオリン、ピアノ、オーケストラときて、一番最後にモーツァルトの弦楽五重奏曲15番を聴かせてもらった。ベルリン五重奏団で第一ヴァイオリンはズスケ。

「モーツァルトにしては随分、思索的な曲風ですね。」

「ハイドン・セット4曲のうちの2番目だよ。」

「道理で~。モーツァルト独特のまるで天馬空を駆けるような音符の疾走が感じられないですね。何だか丹念に推敲した跡が感じられます。(モーツァルトが)崇拝するハイドンに捧げるにあたって、きわめて慎重に作曲を進めたことが伺えます。」

「ハイドン・セットは”不協和音”と”狩り”が有名だが、この15番はもっと注目されていいと思うよ。今のところモーツァルトの中ではこの曲が一番好きだね。それにモーツァルトの弦楽五重奏は試聴盤に持って来いで、システムがおかしいとすぐに和音的にイヤな音を出す。」

「たしかに。第二楽章はまったく風雅の極致ですね。自宅で是非鳴らしたいのでこのCDを貸してください。」と、強奪(笑)。

ところで、オーディオがらみでMさんに次の質問をしてみた。

「自宅のJBL3ウェイシステムですが、中域の375と高域の075を同じ真空管アンプで鳴らしていますが分けた方がいいでしょうかね?」

「ツィーターは安易に付けるものではない。弊害も当然あるし、クラシックならほとんど不要だと思った方がいい。むしろ中域の透明感を追求すべきだ。ジャズを聴くのならしかたがないが、アンプの負担を考えると中域用と分けたほうがいいだろうね。」

「やっぱり、そうですかねえ。」

15時40分に帰途について、自宅に到着したのが16時20分。これから夕飯前の”ひと仕事”でJBLのシステムを前にしてひと踏ん張り。

「JBL075」ツィーター(ローカット:9000ヘルツ)専用のアンプとして、現在待機中の真空管アンプ「PX25・1号機」を接続した。

            

これで聴いてみると以前と比べて音響空間がはるかに大きくなった!

ツィーターを単独で音量調整できると、システムの「音づくり」の自由度が飛躍的に向上するようだ。

  


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