「電線病(伝染病)に感染させて申し訳ないです。」と、先日お見えになったときに苦笑されるオーディオ仲間のYさん。
そういえば、このところのSPケーブルへの「逆上(のぼ)せ」ぶりはYさんが購入した超高級な「純銀製ケーブル」を昨年末に試聴させてもらったことが「きっかけ」だった。
「いいえ~、ずっと昔のPADのケーブルを加工して活用しているだけですから別に大枚のお金をかけたわけでもないし、むしろ開眼させてもらって感謝しているほどですよ。」と模範解答をしておいた(笑)。
いずれにしても、このSPケーブルが我が家のオーディオ環境を一変させたのは間違いない。たかがSPケーブルごときにそんな資格があるのかと言いたいところだが現実にそうだから否応でも受け止めざるを得ない。
AXIOM80の大変身、「200V → 100V電源の目覚ましい効果」、強力マグネットの「ツィーター」復活、171Aプッシュプルアンプの躍進など枚挙にいとまなし。
これまで日陰にいた連中が堂々と「大手を振ってまかり通る」のだからたまらない(笑)。
この「シュトルム・ウント・ドラング」(疾風怒濤)については次回以降でみっちり詳述させてもらうことにして、今回は我が家だけでなく2軒のオーディオ仲間宅での武者修行でも実力をいかんなく発揮してくれた状況を述べておこう。
前々回のブログに述べたようにNさん宅の「アルテックA5」では期待にそぐわぬ活躍ぶりだったが、翌日のMさん宅での「クリプッシュホーン」スピーカーでも見事な活躍ぶりだった。
クラシック好きのMさんが例によって数台のレコードプレイヤーでカートリッジをとっかえひっかえしながらの再生に対してそれぞれの持ち味を十分に発揮させてくれた。
「どんなに気に入った音が出ても、いつも同じ音だと飽きてきますのでそういうときはカートリッジを変えて楽しんでいます。」と、Mさん。
「人間の脳はマンネリを嫌うと本に書いてありましたからね。変化を欲しがるのは基本的な本能だと思いますよ。カートリッジで音に変化をつけるのは手軽で面白そうですね。」と自分。
片方のスピーカーの「オートグラフ」でも試したかったが、SP端子が「バナナプラグ」仕様になっていなかったので不可能だった。
「端子部分を改造すればいいじゃないですか」とお奨めしたのだが、オリジナルにこだわられるMさんのお気持ちも十分お察しできるところだ(笑)。
これでSPケーブルの武者修行をひととおり終えたが、ただひとつ問題点がある。
画像をご覧のようにあまりにもケーブルが太いものだから鑑賞するときに丸見えになるのがネック。見ただけで興を削がれること間違いなし(笑)。
オーディオは見てくれも大いに影響するが、豪華なスピーカーやアンプだといかにも「いい音」が出そうで否が応でも説得力が増すものの、これがSPケーブルだと逆に嫌悪感が増すのが何だか不思議。もちろん自分だけのイメージかもしれないが。
「ケーブルにオーディオの神は宿らない。主役になってはいけない存在だ。」という気にさせるものが何かあるのだろう。
しかし、実際にこれほどの変化をもたらすとなると認識を改めざるを得ない。ケーブルはシステムの音質を大きく左右する大切な機器の一部だ!
たしか「論語」にも「過ちを犯してしまったら、ためらわずにすぐ悔い改めよ。」というのがありましたっけ(笑)。
それにしても、ただでさえ我が家のシステムの風景はどなたかのブログによると「とてもクラシックを聴ける雰囲気ではない」と酷評されている始末だが、それに加えてそれほど広くもないオーディオルーム(5m×6m)に合計8本(長さ3m)の蛇がのたうち回るのだから、できるだけ人目につかないように工夫しなければいけない。
唯一の対策は当面使っていない機器類を倉庫に移管してスペースを確保してうまく隠すしかない。
半日ほど本腰を入れて作業したところ随分すっきりした。
当面これ以上は道具を増やさないことを決意したが、はたしていつまで続くことやら。もちろん小道具は別ですよ~(笑)。
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