迫力!「土管」スピーカー 「澄んだ低音」と満足と、元旦の地元の新聞に大きく取り上げられていたのが下記の御仁。
幸い、ネットにもそっくり新聞と同じ記事があったので紹介させてもらおう。
竹田市会々の〇〇さん(78)が土管を外枠に使ったスピーカーを完成させた。60年余り、自然な音を追求してステレオを自作しており「今までにない澄んだ低音が出る」と自信を見せる。
今春、豊後高田市の「昭和のまち」を訪れた人たちにレコードを楽しんでもらう企画で使う予定だ。
北九州市出身。高校時代に「ステレオが高すぎて買えないなら作ろう」と、古いラジオ2台を合体させた。間もなく「レコードを録音するときの人の声、楽器の音をありのまま出したい」と探究心に火がついた。
歯科技工士として働きながら、東京の秋葉原電気街に足を運んで真空管など希少な部品を買い求め、捨てられたステレオを分解して電子部品を流用。アンプを設計、製作した。
独創性にこだわり、音質を調整するつまみのケースにジャムの瓶を使うなど、身近な日用品で外装を整えてきた。
評判は口コミで広がり、過去に手掛けた49台が市内外の喫茶店などで活躍する。唯一、手元に残る50号機は「最高作」。約11平方メートルの自作ログハウスに置く。夜になり、真空管の優しい光を眺めながら音楽を聴くのが至福の時だ。
こだわりはスピーカーも同じ。ユニットを入れる外枠で音質が変わり、木箱やタイヤなどを試した。約30年前に「トンネルで大声を出すとよく響いた。土管ならかつてない音が奏でられるはず」と思いついた。
手頃なサイズがなかったが、知人宅で盆栽の台にしていた直径約50センチ、長さ約70センチの信楽焼の土管2本を発見。頼み込んで譲り受けた。
製作は約1カ月がかり。内部に吸音材を重ねて配線。裏側の空気を通す穴は塩化ビニール製パイプ、端を茶こしの網でふさぐ工夫を凝らした。
重量は約70キロ。大きすぎて部屋に入らず、納屋を新たな音楽ルームに改造する計画を立てる。「自作したステレオは長時間聴いても耳が疲れず、どんな高価なステレオセットもかなわない」と未開の音を求め続けている。
以上のような内容だった。「ドカン型」だからきっと「ドカ~ン」という低音が出ることだろう(笑)。
それは冗談としても、土管なら円形なので余計な定在波もないだろうし、背圧の処理の仕方にも興味を惹かれたので一度実際に聴かせてもらいたものだと、オーディオ仲間ともどもネットで調べて〇〇さん宅にお電話したところ「この電話は現在使われておりません。」に、ガッカリ。
自宅の電話番号を変えることはまずあり得ないので「聴かせてくれ」と殺到する電話にへきへきされて「不通」にされた可能性が高い(笑)。
竹田市といえば明治時代の国民的作曲家「滝 廉太郎」が多感な幼少期を過ごしたことで有名で、当時遊んでいた「岡城址」が「荒城の月」作曲につながったことはよく知られている。
熊本県との県境に位置し、別府からはクルマで2時間くらいかなあ。
それにしてもこの地元新聞社は熱心なオーディオ愛好家の記事をよく載せてくれる。
たとえば6年前にはこういう記事もあった(このブログにも掲載している)。
なぜこんな田舎の新聞にオーディオ関係記事がよく載せられているのだろうか。
思い当たる点が一つある。
実はこの新聞社のN社長さんは日本一のウェスタン製品の愛好家としてつとに有名な方なのである。
「ウェスタン」(アメリカ)といえば周知のとおりオーディオ機器の最高峰として「泣く子も黙る」ほどの老舗の銘ブランドである。今でも熱烈なファンが全国的に散在していることでも有名だし、お値段からしても一桁違っていて高嶺の花的な存在だ。
現役時代に東京へ出張した折に、ウェスタン製品専門ショップに立ち寄ったところ、「大分といえばN社長さんですね!」だったほどである。
新聞社専用の大きなビルの一角に「ありとあらゆるウェスタン製品」が厳重な湿度管理のもとに保管されているというまことしやかな噂がある。
そのN社長さんの影響もあってか、「上意下達」(じょういかたつ)の気風が浸透して記者さんたちが熱心なオーディオ愛好家を聞きつけるとすぐに記事にするのであるまいか、と秘かに睨んでいるがはたしてどうなんだろう。
いずれにしろ、そのうち万一にも自分に話が来たら柄じゃないので絶対にお断りするつもり(笑)~。
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