しばらく前に「MC ROKKOR-PG 50mm F1.4」をX-T2で使ってみましたが、今回はROKKORで一番のお気に入り「AUTO ROKKOR-PF 55mm F2」を付けて散歩に出ました。
オールドレンズを付けると見た目とてもかっこよくなるんですが、唯一の純正レンズXF35mmF1.4 Rを付けた重さと比べると格段にズッシリときます^^。ただ標準域のオールドですからバランスが悪くなるまでは到底いかないので取り回しは楽です。それよりもやはりヘリコイドを回す感覚はこのレンズ若干ムラがあるんですが、AFレンズのそれとはひと味もふた味も違いますね。
さてα7IIIでは色乗りがよく開放でのノスタルジックな写りでとても活躍してくれるレンズなんですが、このAPS-CのX-T2ではどんな感じになるのでしょうか...。
尻尾にピントが行ってしまいましたが、なにかに反応してとても凛々しいCobbyだったので...
基本PROVIAで撮りました、jpegからの調整(by Lightroom)をしています・・・あまり大きく手を入れることをしないので画質の劣化はほぼ感じないですね。
フルサイズのレンズを付けるとどうも焦点距離が1.5倍になることを使い始めに忘れます(笑)。
上の写真はf/4ですが、換算82.5mmという画としてはどうでしょうかねえ^^;)。Cobbyの質感はとても良いです、ただ臨場感不足(笑)。ずっとフルサイズで使いかつ開放オンリーでその良さを感じてきたレンズなので、レンズ中央のいわば美味しい部分だけ使えるということですが...こうした「オールド」としてはどうなんでしょうか。
パキッとした写りやキレッキレの写真を期待するのであれば安くても性能の良いXF 35mm F2R WRみたいなものでも十分楽しめますからねえ。X-T2でのオールドの楽しみ方って難しいかもですね。
それではいよいよフィルムシュミレーションの違いを...ただし作例が悪かったようです^^;)。晴天の空ならまだしもいつ雨が降り出すかのような空でしたから、そんな空が画面を占める割合が高くて分かりずらくなっていますね。
でも柿の木や実、そして背景の建物などでなんとか違いは区別できそうですので(f/5.6)...
[PROVIA] | [Velvia] |
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[ASTIA] | [Classic Crome] |
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こうして小さくしてみてしまうとClassic Chromeの全体的な色が違うくらいしか分かりませんが、クリックで大きくして見てください。
PROVIAを基準とするとVelviaでは柿の実がそして木の葉が色濃くなっているのが分かります...でも微妙です。そしてひとつ飛ばしてClassic Cromeですが、こうした少し寒さを感じる空気の中での柿の木の雰囲気をとても良く出していると思います・・・PROVIAと階調性ではほぼ一緒ですが、彩度がかなり低くてピッタリの空気感だと思いました。
そして最後に「ASTIA」ですね、これFUJIFILM「フィルムシュミレーションの世界」で云っていた...オールドレンズにASTIAを使うと「緩めになりがちな画」をシャドー部を締めることによって画がキリッとしてくる...というのがまさに思い出される画ではないでしょうか。この写真の雰囲気をうまく表現しているのは「Classic Crome」ですが、写真としてみた時に一番しっくりきたのが「ASTIA」でした・・・私見ですが。
X-T2の背面液晶ではここまで詳細に見分けることができず、このあとずっとPROVIAで撮りましたが次回はASTIAで通してみたくなってきましたね...とはいうものの作例が悪かったので後日天候と被写体を改めて撮影し直して見る必要もあるのですが...自然光ではASTIAが有力候補だということがわかっただけでも成果ありでした(笑)。
その後の写真をいくつか並べて気づいた点を記してみましょう...
【 白のキク科の花 】
このへんになると背景を含め「ROKKOR F2」らしい画になってきます。
【 よくレンズテストをする建物 】
刺賀に換算80mmほどになるので全景は入りません(笑)、なかなか卒のない描写です。右の屋根の汚れ具合なんかはリアルです・・・でもそれだけですかね特にこれといって面白みはありません。
【 ケイトウ? 】
さすがに発色は良いです、こういう近くの被写体でごちゃっとしているものでも上手に描きます。背景もうるさくなく良いかと思います。
【 地を這う草 】
蔦状に地面を這ってます、こういう場面では光が欲しいですね...全体に光が回っていると面白くないです。
【 不思議な花^^ 】
これはなんでしょうか?とても変わった形の花なんです・・・その花にたくさんのアリンコが往復していました、よほど美味しい蜜があるんでしょうかねえ^^。風で揺れて開放ですから苦労しました。まだ少しピントは甘めですが、アリにもちゃんとピントが行っているので良しとします(笑)。やはりこの開放の柔らか目な表情がとても好きです。
【 カンナ 】
一変して明るいメリハリのある黄色のカンナです。f/4~f2.8では背景の大柄な葉が主張してきたので開放にしました。おかげで黒つぶれはありますがとても柔らかな背景にくっきりとした黄色が映えましたね。
【 夜顔 】
川面の明かりが強く逆光気味でしたので前回の経験を踏まえ露出はそれに合わせLightroomで夜顔を調整しています。こうしたヨコ並びの被写体ですので花たちがキリッとした写りで大きくボケた背景から浮き上がってきます。
やはりこのレンズ面白みは開放ですね。苦労して分解・整備して<絞り>が生き返ったのですが...まあどういうシチュエーションでも対応できるので直して正解なんでしょう...でもそれを必要としないくらい開放だけでも十分楽しめるレンズです・・・こんなところがオールドレンズの楽しみなんですね(笑)。
さてレンズはこのまま付けておき、次回は「ASTIA」でガンガン撮ってみましょう。
α7IIIのときとはまた違う楽しみ方が嬉しいですね...。
※ カメラ : X-T2
レンズ : AUTO ROKKOR-PF 55mm F2
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