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型にはまってこそ研修

2014年07月20日 | コンサルティング

教育というものは、多かれ少なかれ受講者を型にはめる行為です。特に研修という教育方法は、型を明確に示し、その型を短時間で身につけさせることが目的であると言っても過言ではありません。

研修のために用意された型は、わかりやすく、習得しやすい姿をしています。たとえば、論理思考(ロジカルシンキング)では、ロジックツリーやピラミッドストラクチャーといった見た目からしてシンプルな道具を使います。

たとえば、ロジックツリーは、問題を樹状(枝状)に細かく分解した図です。組織図や系統図を思い出してもらえればよいでしょう。その構造はきわめてシンプルです。それは包丁や鍋といった料理道具がシンプルな形をしているのと同じです。

包丁や鍋の使い方は難しくありません。それと同じように、ロジックツリーやピラミッドストラクチャーも、しっかり研修を受ければ簡単に使えるようになります。シンプルであることの大きなメリットです。

しかし、同じ料理道具を使っても料理の上手い人と下手な人はいます。上手くなるには練習も必要です。練習に練習を重ね、もっと上達すれば、人からお金を取れる料理を作ることができるようになるかもしれません。

経営コンサルタントは、論理思考の道具の使い方が抜群に上手な人たち、例えて言うならプロの料理人といったところでしょう。

言うまでもありませんが、プロの料理人は個性的です。型にはまっていません。型を完全に身につけ、それを脱して、自分なりの型を編み出したからです。それは、茶道や武道の守破離(しゅはり)に近いものかもしれません。

研修とは「守」であり、まずは型にはまる段階です。誰もがプロを目指す必要はありませんが職場で活用できる(美味しい家庭料理が作れる)くらいの腕を身につけていただきたいものです。

(人材育成社)


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