「すべての社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。
「今までよりもかえって部下の話を丁寧に聴くようになりました」
これは、ある企業の管理職の方から聞いた言葉です。
ここ数週間、弊社でもお客様とのお打ち合わせはWEB会議を使用して行っています。WEB会議は、使い始めの頃は少々照れ臭いような気持にもなり、うまく話ができなかったりしましたが、ホワイトボードを使ったり、パワーポイントに資料を投影することもできるので、電話やメールにはないメリットを徐々に感じるようになってきました。
冒頭の言葉は、そのWEB会議の最中に5名の部下をもつ管理職の方がおっしゃったのですが、その方は続けて次のようにも話してくれました。
「会社にいるときには、双方が忙しいことを理由にしてしまっていたのか、なかなか対面してじっくり話をすることをしてこなかったんですね。でもこの度、テレワークが始まって、定期的な部下とのWEB会議が義務になったんですよ。そうしたらWEBを通して、直接会っているときよりも部下の顔をじっくり見ることができたり、話を集中して聴けたりするようになったんです。本来は物理的には遠いところにいるはずの部下なのに、かえって精神的には身近になったような気がします」
これまでは、上司や部下が当たり前のように目の前にいて、時には煩いとさえ感じてしまうこともあるようなお互いの存在が、この緊急事態宣言下においては「当たり前ではなくなった」ということです。
現在の状況下では、起こっているほとんどの事柄がマイナスのこととして否応なく目の前に突き付けられ、私たちが右往左往させられることも日々起こっています。
しかし、こうした中でも冒頭のように新たな発見があったり、今回の経験をきっかけに過去とは異なる取り組みをはじめたり、それが新たなビジネスモデルにつながっていくこともたくさん生まれることでしょう。
今がかつてないほどのピンチであることは言うまでもないことですが、同時にこういうときだからこそ、これまで当たり前としてきたことを見直すチャンスであるとも言えるのかもしれません。
今しばらく続くと考えられるこの緊急事態、マニュアルのない日々をどう過ごし、この先何をどう選択していくのか、一人一人の冷静な判断と果敢な手腕が問われます。
まさに時間の使い方が問われている今、あなたはどのように時間を過ごしていますか?