東芝がHD-DVD方式をやめるという。
やっぱり先日の廉売は投げ売りだったのね。
ソフトメーカーがBlue-Rayに移行、販売店もHD-DVDを捨てるという発表があったとほぼ同時に、収束宣言ですね。
東芝は1/2インチビデオV-Code方式に続き自社規格が敗北した事になる(いや、他にもあるだろうけどね)。
ビデオの時はV-Code→Beta→VHSという変遷がある東芝。
V-Codeはごく少数が出回っただけで、後発のBetamaxの市場インパクトとは比べるまでもない、つまり勝負にならなかった規格。Betaは技術的には優れた点が多かったけど、カセットハーフが小さい事が災いして録画時間が短く、松下を陣営に付けられなかった事と、オマケのエロビデオによるヲヤヂ取り込みに失敗、敗北した。
Beta派としては悔しいところだが、早い時期に1000フィートの超薄型テープを開発出来ていれば、もう少しがんばれたのにね。830フィートまでだったから。K-60テープがβIで60分。これは後のL-500(500フィート)テープ。もしK-120が最初に出ていれば録画時間の勝負はもう少し張り合えた。時間表示じゃなくてフィート表示のテープも消費者を混乱させたね。
でも所詮カセットハーフがでかいVHSにはかなわなかったんだけど。VHSはT-180とか出してきたわけだし。
でもテープを常時フルローディングするBeta方式(サンヨー・マイコニックなど一部ハーフローディング機を除く)はレスポンスが良くて、VHSの業務用機よりも優れていた。早くからリアルタイムカウンターを搭載出来たのもフルローディングだったから。
基本的な画質はBetaの方が良かったが、VHSのHQは「見せ方」に優れていた。後に標準速度になるβIIではカラー信号の処理に問題が出た事もあるし、Hi-Fi方式の上位互換・下位非互換性など、Betaには問題があって、全てにおいて綺麗に見せるVHSに対して、上位規格では綺麗でいい音だけど、下位機じゃノイズが出るという既存ユーザー切り捨ての気配があったBeta。
素美人と化粧美人という言われ方がされたが、化粧美人で十分だったわけ。
結局マニアと技術者の満足は得られたけど、一般には受け入れられなかったのがBeta方式。この歴史的敗北から8mmビデオ以降、SONYは統一規格懇談会方式を執る事になる。
※ちなみにBetaのカセットハーフは3.5インチベイにピッタリと収まる。
技術開発競争というポジティブな面を見せながらも、消費者置いてけぼりと言われたフォーマット戦争に陥らない様に、DVDフォーラムはあったはずだ。
でも+か-か。デリミタの違いは規格の違いになり、併存してしまったし、DVDの延長線上にある次世代DVDはBlue-RayとHD-DVDが激しく対立してしまった。
企業が利潤追求を行う組織である限りこのような対立は必ず起きるが、ドライブやメディアの普及を阻むマイナス要因である事は間違いない。消費者はどちらが市場を支配するか、その趨勢を見まもるしかない。
その点SONYはBetaの失敗を良く研究していたと思う。
だから市場を獲得する有効な戦術としてPS3にBlue-Rayを搭載した。松下も味方に付けたしね。販売力とキラーコンテンツがなければ市場は獲得出来ない。PS3というハードが普及したら当然消費者はBlue-Rayのソフトを買うモンね。性能だけじゃダメなんですよ。
CDやMD、MP3の普及で判った事は、消費者は「そこそこの高性能」を「扱いやすい」形で手に入れたいという事。コウモリや犬並に優れた聴力を持つオーディオマニアの声は、高級すぎて一般消費者には聞こえない。0.1%の性能の差や、20KHzどころかおそらく15KHz以上の音などどうでも良かったわけだ。
それ以上は(市販技術においては)技術者の自己満足でしかない。
で、結局東芝の意地は何だったのか?技術者の自己満足の域を超えていた物なのか?
既にいくらかの製品を出荷している以上、総括を求められる事になるだろう。経営陣の一部は入れ替え必至かな?
やっぱり先日の廉売は投げ売りだったのね。
ソフトメーカーがBlue-Rayに移行、販売店もHD-DVDを捨てるという発表があったとほぼ同時に、収束宣言ですね。
東芝は1/2インチビデオV-Code方式に続き自社規格が敗北した事になる(いや、他にもあるだろうけどね)。
ビデオの時はV-Code→Beta→VHSという変遷がある東芝。
V-Codeはごく少数が出回っただけで、後発のBetamaxの市場インパクトとは比べるまでもない、つまり勝負にならなかった規格。Betaは技術的には優れた点が多かったけど、カセットハーフが小さい事が災いして録画時間が短く、松下を陣営に付けられなかった事と、オマケのエロビデオによるヲヤヂ取り込みに失敗、敗北した。
Beta派としては悔しいところだが、早い時期に1000フィートの超薄型テープを開発出来ていれば、もう少しがんばれたのにね。830フィートまでだったから。K-60テープがβIで60分。これは後のL-500(500フィート)テープ。もしK-120が最初に出ていれば録画時間の勝負はもう少し張り合えた。時間表示じゃなくてフィート表示のテープも消費者を混乱させたね。
でも所詮カセットハーフがでかいVHSにはかなわなかったんだけど。VHSはT-180とか出してきたわけだし。
でもテープを常時フルローディングするBeta方式(サンヨー・マイコニックなど一部ハーフローディング機を除く)はレスポンスが良くて、VHSの業務用機よりも優れていた。早くからリアルタイムカウンターを搭載出来たのもフルローディングだったから。
基本的な画質はBetaの方が良かったが、VHSのHQは「見せ方」に優れていた。後に標準速度になるβIIではカラー信号の処理に問題が出た事もあるし、Hi-Fi方式の上位互換・下位非互換性など、Betaには問題があって、全てにおいて綺麗に見せるVHSに対して、上位規格では綺麗でいい音だけど、下位機じゃノイズが出るという既存ユーザー切り捨ての気配があったBeta。
素美人と化粧美人という言われ方がされたが、化粧美人で十分だったわけ。
結局マニアと技術者の満足は得られたけど、一般には受け入れられなかったのがBeta方式。この歴史的敗北から8mmビデオ以降、SONYは統一規格懇談会方式を執る事になる。
※ちなみにBetaのカセットハーフは3.5インチベイにピッタリと収まる。
技術開発競争というポジティブな面を見せながらも、消費者置いてけぼりと言われたフォーマット戦争に陥らない様に、DVDフォーラムはあったはずだ。
でも+か-か。デリミタの違いは規格の違いになり、併存してしまったし、DVDの延長線上にある次世代DVDはBlue-RayとHD-DVDが激しく対立してしまった。
企業が利潤追求を行う組織である限りこのような対立は必ず起きるが、ドライブやメディアの普及を阻むマイナス要因である事は間違いない。消費者はどちらが市場を支配するか、その趨勢を見まもるしかない。
その点SONYはBetaの失敗を良く研究していたと思う。
だから市場を獲得する有効な戦術としてPS3にBlue-Rayを搭載した。松下も味方に付けたしね。販売力とキラーコンテンツがなければ市場は獲得出来ない。PS3というハードが普及したら当然消費者はBlue-Rayのソフトを買うモンね。性能だけじゃダメなんですよ。
CDやMD、MP3の普及で判った事は、消費者は「そこそこの高性能」を「扱いやすい」形で手に入れたいという事。コウモリや犬並に優れた聴力を持つオーディオマニアの声は、高級すぎて一般消費者には聞こえない。0.1%の性能の差や、20KHzどころかおそらく15KHz以上の音などどうでも良かったわけだ。
それ以上は(市販技術においては)技術者の自己満足でしかない。
で、結局東芝の意地は何だったのか?技術者の自己満足の域を超えていた物なのか?
既にいくらかの製品を出荷している以上、総括を求められる事になるだろう。経営陣の一部は入れ替え必至かな?