goo

元旦から

 寒い元旦だった。雑煮を食べてぼーっとテレビのお笑い番組を見ていたら、小腹が空いてきた。何か食べに行こうと外に出たら空気が冷たい。空を見上げると晴れ上がって気持がいい。こんな感じでいい年になればいいな、と思った。 Denny's に行くつもりで出発したら、娘の「コメダがいい」と言い出したので、おとなしくそれを受け入れた。しかし、コメダは特に混んでもいなかったのに注文したものがなかなか来ない。その間に私はまだ書いていない親戚や友人宛の年賀状を書いてしまった。それでもまだ注文したものが来ないので、先に郵便局まで年賀状を出しに行くことにして、一人歩いて行った。
 このごろは元旦と言っても交通量が多く、あまりお正月といった雰囲気は感じられない。外はやはり寒い。コメダでじっと待っていればよかったかな、と少し後悔したが、走れば暖まるかな、と小走りになってみた。頬を切る風は冷たいが、元旦早々から走るなんてことは初めてだから、何だか気分がハイになって妙に一生懸命走ってしまった。息を弾ませながらコメダに戻ったら、やっと注文した品がそろっていたので、アイスティーを飲んで息を整えた。だが、いったい何分待たされたのだろう。
 帰り道妻がスーパーに寄ると言う。「元旦から?」と聞くと、息子が蒲鉾を食べてしまって買い置きがなくなったので、買いたいのだそうだ。元旦からスーパーって言うのも何だか味気ない気もしたが、息子が「食べたい」と言ったので、寄ることにした。店内には驚くほどたくさんの人がいた。わざわざ元旦に買い物しなくても・・、と思ったが、「働いている人たちは大変だな」と心から思った。会社が開店すると言えば、それに従わねばならないのだろうが、出掛けはさぞや億劫だったろうな、と要らぬお節介を思ってしまった。
 その後伯母の家に新年の挨拶に行った。2時間ほどとりとめのない話をしてから、家に帰ったら、玄関の門灯の電球が切れているのに気がついた。散歩がてらコンビニまで買いに行くことにした。もう日暮れも近い頃で、一段と寒さもきつくなってきたが、一人ブラブラ歩いていった。途中、年末に火事で全焼したふとん屋さんの横を通って、惨状を眺めた。まだ焦げくさい・・。

 

何も元旦から写真を撮らなくてもいいのに・・とも思ったが、イスラエル軍がガザ地区を空爆して多くの犠牲者を出しているというニュースを聞いていたので、規模ははるかに小さいにせよ、今現在世界ではこうした惨状が日常的に起こっているんだ、と心の隅にでも覚えておくことは大切だと思って、写真を載せることにした。 
工事関係者のガスバーナーが火事の原因であると公式に認められたようだが、それにしても住む家と工場がなくなってしまったふとん屋さんは正月気分などまったく無縁なんだろうな、と思うと、くれぐれも火元には注意しなければいけない!という思いを強くした。
 コンビニに電球は売っていなかったが、帰り道見上げた空には三日月と金星が並んでいた。


 星や月の視点から私たちの暮らしを見たら、どう見えるだろう。ちっぽけなつまらないものに見えるかな、私は結構楽しいんだけど・・。
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )