☆ 石原千秋著「漱石と三人の読者」(講談社現代新書)第4章「『虞美人草』の失敗」の中で田山花袋の「少女病」が紹介されていた。「日本ではじめて電車の中での視姦を書いた小説だと思われる」(133頁)という。
☆ 漱石が「虞美人草」を書いた時代背景、当時の「女学生」ブームを紹介するところ。興味がわいたので青空文庫で読んでみた。
☆ 見るからにバンカラ風の30代後半の中年男。妻がいて子どももいるが、女学生を見ると我を忘れて観察と空想に耽る。ただ何がしかの行動に出るわけではなく、ただ見て楽しんでいる様子。病的なむっつり助平だが、その道はその道で奥深いものがあるようだ。
☆ 映画「愛のむきだし」(園子温監督 2009年)の中で、高校生が盗撮の技を磨いていたが、この男の少女観察にも通じるものがある。
☆ 現実の世界はあきらめ、仮想の世界に生きがいを求めるあたりは、コミック「ルサンチマン」(花沢健吾 小学館)にも通じる。
☆ 気色悪いが、男の願望を赤裸々に表している。偽善の仮面を剥がせば男なんてこんなものださって感じだ。自然主義万歳というところか。
☆ 漱石が「虞美人草」を書いた時代背景、当時の「女学生」ブームを紹介するところ。興味がわいたので青空文庫で読んでみた。
☆ 見るからにバンカラ風の30代後半の中年男。妻がいて子どももいるが、女学生を見ると我を忘れて観察と空想に耽る。ただ何がしかの行動に出るわけではなく、ただ見て楽しんでいる様子。病的なむっつり助平だが、その道はその道で奥深いものがあるようだ。
☆ 映画「愛のむきだし」(園子温監督 2009年)の中で、高校生が盗撮の技を磨いていたが、この男の少女観察にも通じるものがある。
☆ 現実の世界はあきらめ、仮想の世界に生きがいを求めるあたりは、コミック「ルサンチマン」(花沢健吾 小学館)にも通じる。
☆ 気色悪いが、男の願望を赤裸々に表している。偽善の仮面を剥がせば男なんてこんなものださって感じだ。自然主義万歳というところか。