☆ 谷崎潤一郎の「潤一郎ラビリンス Ⅰ初期短編集」(中公文庫)から「麒麟」を読んだ。
☆ 中国、紀元前493年の話、孔子は弟子を伴って遊説の旅に出た。途中、衛という国を訪れる。その都には陰鬱な空気が立ち込めていた。原因は、君主の霊公とその妃南子夫人にあるようだ。
☆ 孔子を徳の高い人物と聞き、南子夫人は孔子を招き、香、酒、肉でその心を乱そうとする。そして最後に披露された「コレクション」が凄まじい。R指定間違いなしのおぞましい光景だ。
☆ 江戸川乱歩の「パノラマ島奇譚」をスプラッターホラーにしたような感じだ。
☆ 南子夫人の性癖(サディスト)は異常だ。その夫人に逆らえない霊王は、まさに妲妃に操られた殷の紂王だ。(藤崎竜さんの漫画「封神演義」しか知らないけれど)
☆ 翌朝、孔子は「吾は未だ徳を好むこと、色を好むがごとき者を見ず」(論語)の言葉を残して、衛を立ち去る。
☆ 孔子は徳を説くわけでもなく、黄門様の印籠を振りかざすわけでもない。ただ観察者として描かれている。
☆ 南子夫人VS孔子、それは美VS徳の比喩だろうか。美と徳は相容れぬということだろうか。
☆ 麒麟とは聖人が生まれたときに現れる霊獣とされる。
☆ 中国、紀元前493年の話、孔子は弟子を伴って遊説の旅に出た。途中、衛という国を訪れる。その都には陰鬱な空気が立ち込めていた。原因は、君主の霊公とその妃南子夫人にあるようだ。
☆ 孔子を徳の高い人物と聞き、南子夫人は孔子を招き、香、酒、肉でその心を乱そうとする。そして最後に披露された「コレクション」が凄まじい。R指定間違いなしのおぞましい光景だ。
☆ 江戸川乱歩の「パノラマ島奇譚」をスプラッターホラーにしたような感じだ。
☆ 南子夫人の性癖(サディスト)は異常だ。その夫人に逆らえない霊王は、まさに妲妃に操られた殷の紂王だ。(藤崎竜さんの漫画「封神演義」しか知らないけれど)
☆ 翌朝、孔子は「吾は未だ徳を好むこと、色を好むがごとき者を見ず」(論語)の言葉を残して、衛を立ち去る。
☆ 孔子は徳を説くわけでもなく、黄門様の印籠を振りかざすわけでもない。ただ観察者として描かれている。
☆ 南子夫人VS孔子、それは美VS徳の比喩だろうか。美と徳は相容れぬということだろうか。
☆ 麒麟とは聖人が生まれたときに現れる霊獣とされる。