★ 芥川賞、直木賞の発表があった。早速受賞作を(特に遠野遥さんの「破局」を)読んでみたいと本屋へ行ったが、田舎の書店では早々に売り切れの様子。手ぶらで店を出るのもどうかと思ったので、伊坂幸太郎さんの「逆ソクラテス」(集英社)を買った。
★ 「逆ソクラテス」から表題作を読んだ。小学6年生の子どもたちが、独断的な担任教師(特に生徒を差別する)を悔い改めさせようと、あれこれ策略を巡らす話。
★ 教師期待効果、教育心理学では「ピグマリオン効果」とも言う。教師が生徒を肯定的に評価すれば能力が伸びるという効果。逆も然り。教師にあるまじきことだが、往々にして見受けられる。
★ いわゆる優等生がたまたま低い点数をとれば、調子が悪かったのだと好意的に解釈するが、いつも悪い点数をとっている子が高得点をとっても「まぐれ」と処理されたり、場合によってはカンニングを疑われたりする。
★ 大人の先入観を子どもたちが壊そうとする。作品に出てくる「僕はそうは思わない」というのは魔法の言葉だ(ファッショ化が進むこの時代だからこそ、必要な言葉かもしれない)。しかし、実際この言葉を発するのは勇気がいる。相手が大人、とりわけ教師という人に対しては。
★ 「ゴールデンスランバー」とは雰囲気が違う。「あとがき」にも書いてあるが、子どもを主人公とする難しさを感じた。
★ 「逆ソクラテス」から表題作を読んだ。小学6年生の子どもたちが、独断的な担任教師(特に生徒を差別する)を悔い改めさせようと、あれこれ策略を巡らす話。
★ 教師期待効果、教育心理学では「ピグマリオン効果」とも言う。教師が生徒を肯定的に評価すれば能力が伸びるという効果。逆も然り。教師にあるまじきことだが、往々にして見受けられる。
★ いわゆる優等生がたまたま低い点数をとれば、調子が悪かったのだと好意的に解釈するが、いつも悪い点数をとっている子が高得点をとっても「まぐれ」と処理されたり、場合によってはカンニングを疑われたりする。
★ 大人の先入観を子どもたちが壊そうとする。作品に出てくる「僕はそうは思わない」というのは魔法の言葉だ(ファッショ化が進むこの時代だからこそ、必要な言葉かもしれない)。しかし、実際この言葉を発するのは勇気がいる。相手が大人、とりわけ教師という人に対しては。
★ 「ゴールデンスランバー」とは雰囲気が違う。「あとがき」にも書いてあるが、子どもを主人公とする難しさを感じた。