じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

花村萬月「笑う山崎」

2020-07-27 13:06:07 | Weblog
★ 花村萬月さんの「笑う山崎」(祥伝社)から表題作を読んだ。実に暴力的で、それでいて面白い作品だった。

★ 残忍な男、山崎。関西の広域暴力団から派遣され、傘下に入った地元のヤクザに睨みを利かしている。そんな山崎がフィリピン女性と出会い、恋に落ちる。

★ 二人は出会いからして暴力的だった。山崎は金時計で彼女の鼻を折ったのだ。衝撃的な描写だった。山崎は暴力でしか自分の想いを表現できないのか。

★ しかし、それ以来、彼女と彼女の娘には愛情を尽くす。外で残虐の限りを尽くすその埋め合わせのように。

★ 愛と暴力は対義語なのか、それとも同義語なのか。

★ 1作だけを意図して書かれたこの作品。その後、シリーズ化されたという。山崎はその後どうなったのか。読み進めたい。
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