★ 1978年から1980年にかけて読んだ本。
★ この中から今日は、村上春樹さんの「風の歌を聴け」(講談社)を読んだ。何十年ぶりかの再読。散文詩のような軽快な文体で、村上作品の長編第1作目にして、1番好きな作品だ。
★ 「この話は1970年の8月8日に始まり、18日後、つまり同じ年の8月26日に終る」という。
★ 東京の大学に通う学生。夏休みで帰省している。高校時代から行きつけの「ジェイズ・バー」で「鼠」という名の知人とビールを飲んで時間をつぶしている。
★ 今まで付き合った彼女の話やら、新たに出会った女性の話やら、街の様子やらが淡々と語られる。
★ 「あらゆるものは通りすぎる。誰にもそれを捉えることはできない。僕たちはそんな風にして生きている。」
★ 大事件が起こるわけではないが、スタイリッシュな文章が心地よい。