★ 昨夜は見事な満月だった。今年も8か月が過ぎ、残るは4か月。日の入りが急に早くなった気がする。
★ さて今日は、関東大震災から100年だという。1923年9月1日午前11時58分。相模湾北西部を震源とするマグニチュード7.9の地震は、東京市(当時)、横浜市の大部分を焼き尽くし、死者・行方不明者10万人を超える大惨事だったという。
★ 地震に付随する虐殺事件や復興財源に費やされた費用が昭和初期の金融恐慌に影響を与えるなど、後世への影響も大きい。
★ 当時の様子を知るために、泉鏡花の「露宿」(青空文庫)を読んでみた。被災者、泉鏡太郎(鏡花)のリアルなる体験談である。
★ ルポルタージュとしては修飾が豊富であるが、そこは小説家の習性か。身近に迫る火の手やわずかな空間を求めて避難してきた人々の様子。窮地の中で知り合いと出会った感激。インフラ、とりわけ水道が止まったことへの不安。情報に枯渇した人々が人づてに被害の有様を知る様子などがわかる。
★ 大地を揺るがす「どゝ゛どゝ゛どゝ゛どゝ゛どゝ゛」という表現が印象的だ。
★ 併せて、横光利一の「汚ない家」(青空文庫)も読んだ。幸運にして死傷を逃れた人も、住む所を失い、仮屋を探すのも一苦労。何とかほこりを被ったような長屋を見つけた作者が、その様子を書いた短文だ。
☆ 私は幼い頃、明治生まれの祖母から当時の様子を聞いたことがあった。とはいえ、それはあくまでも伝聞。1995年の阪神淡路大震災、2011年の東日本大震災を経験するに及んで、自然の猛威を実感した。その上、原子力発電所などという禁断の実も知ることとなった。
☆ 追記。ネットフリックスで「ワンピース」の実写版を観た。うーん。「ドラゴンボール」で懲りたはずなのに・・・。