★ 大学時代の恩師が亡くなって3年。追悼論集の話を頂いてエントリーしたのが4月。それから5か月がたつというのに一向に筆が進まず、さすがに締め切りが迫ってきたので、この2日間で書き上げた。
★ 恩師との思い出を述べつつ、恩師の教えを経営に生かしていることを綴った。私にとっても個人塾経営45年の総括と言うところだろうか。
★ さて今日は、河野多惠子さんの「秘事・半所有者」(新潮文庫)から「半所有者」を読んだ。
★ まだ若くして亡くなった(満49歳だという)妻への夫の究極の愛だろうか。前半は、病院で亡くなった妻が自宅に帰り、夫が「おかえり」と声をかける風景。身近な人々の弔問、葬儀業者との打ち合わせなど慌ただしさも漂う。
★ 人々が帰り、がらんとした家には夫ともはや何も答えてくれない妻だけ。夫は妻の面影を追いつつ、冷たくなった彼女を愛撫する。
★ 究極の愛なのか、それとも異常な性欲なのか。境界線を描いたスリリングな作品だった。