1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 所詮、夢。されど、夢。この度は読者の要望で、2日連続で拙僧が見た夢の中の話(水子と女性の幽霊)を一席。まあ、こんな話も、偶には。

2022-12-16 14:11:31 | 法話
【偶には、坊主らしい話(?)も。今日と明日とで、拙僧の夢の中の話をば。時は、師走。歳徳神(正月様、先祖の集合霊)も帰って来られますから、供養は大事かな、の話を 。昨今、経口妊娠中絶薬(薬で中絶させる薬)の話が物議を。拙僧のところにも、反対署名願いの話が。日本は、思案中の様子にて 】

【夢の話 1(今日の分)】
読者女性が「数年前に住職が投稿された水子の話をもう1度、聞かせてもらえませんか」と。「あれは夢の話ですよ」「是非ともに」と。それでは、という事で。「夢の中で、女性3人がお寺へ。理由を尋ねると『この度、こちらで私達水子3人姉妹の供養をして頂けると。そのお礼に』と。対し、拙僧『水子って、言わっしゃるが、30代に見えますよ』『はい。もし生まれていたら、この様な姿に』と。で、目が覚めた。住職という仕事をしているので、まあ、こんな夢も見るわな、と。が、次の日、初参拝の老女が供養願いにお寺へ。聞くと、供養は水子さんと。昨夜の夢があったので、まさかね、と思ったが、老女に『水子は何人ですか』と尋ねると『3人です』『性別は、わかってたんですか』『3人とも、女の子でした』『性別がわかるギリギリまで、中絶するか、しないかを、迷ったんですね。何年前の話ですか』『35年前の事です』と。偶然とはいえ、これには、驚いた。

供養後に老女が、中絶の理由を拙僧に。『経済的に已む無く。その悲しさから、今日まで考えない様に。が、昨今、どうしても気になって供養に。実は、4人目の子供が男の子で、この子だけは、と。その子がこの度、結婚を。ところが、懐妊した喜びも束の間、お嫁さんに子宮癌が。もう、次の子は望めないと。私が3人もの命を粗末にした報いですかね」と。対し、拙僧『それは、違うと思うよ。中絶死もその子らの寿命ではないですかね。人には、それぞれ事情が。事情の塊が、人間にて。が、これよりは、時には、お子さん達の供養をあなたの菩提寺で』と。拙僧の夢の話は、この老女にはしませんでした。拙僧の個人的な夢の話ですのでね」と。














【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に。2421話目】 様々な理由があるにせよ、こんなに若者が結婚しなきゃ、子供の代わりに親が婚活するが流行っても、仕方ないのかな。

2022-12-15 18:32:28 | 法話
【 娘さん側の家族が反対していたに、結婚して失敗した1例 】

檀家のご老人が「住職よ、こんな言葉があるを知ってるか。『1人息子の家には、わが娘を嫁がせるな。母親と息子の間に、嫁(わが娘)、入る隙間なし』と。わしの親戚筋に、母親が介入し過ぎて、子供夫婦に亀裂が入り、ついに離婚を。離婚前、母親に『子供が自分で婚約や結婚、家庭を潰したのなら仕方がないが、周囲が過度に介入して、縁を潰す様な事をしたらあかん。それが原因で、生涯独身となった子供を、少なからず知っとる。身内意識が強過ぎるも、いい加減にせにゃ』と注意をしたんだが、この母親、全く聞く耳を持たなかった。父親は、父親で、わが妻の暴走を止められん。息子は、息子で、母親の介入を受け入れとる。結婚前にこの娘さんには、遠回しに諸事情を話していたんだが。わしにも責任(男性側親戚)がある。この娘さんには、気の毒な事をした」と。
【追伸】
1人息子の家庭が、そんな母子関係ばかりでは、ないですもんね。そうでない檀家さんの家もあるのでね。上の話、突っ込みどころ満載でしょうが、ご容赦頂きまして、何かしらの参考にして頂きますれば、と。昨今は、わが檀家の娘さん達に限っての意見ですが「マザコン男性は、母親を大事にする人。よって、奥さんも大事にしてくれるんではないかと。選択圏内です」と。

【娘さん側の家族が反対していたに、結婚して成功した1例 】

ある家庭においては、両親以外の祖父母や兄弟、親類が、娘の縁談に猛反対を。どうも、男性の第一印象が悪かったらしく。が、その娘夫婦は今、仲睦まじく、家庭円満な生活を。その時、両親までもが一緒になって『反対』と、ギャーギャー騒いでたら、今現在の娘さんの幸せはない。間違いなくこの縁談は、破綻していたでしょうね。「私達が育てた娘が選んだ男性にて。という事は、私達が選んだに同じ。とんでもない人間を選ぶはずがない」と、娘を信じた両親が正解でしたね。それにしても、この男性、余程、第一印象が悪かったんでしょうね。
【追伸】
この結婚に反対した人達は後に『馬には乗ってみよ。人には添うてみよ』を思い知らされる事になりました。縁に出会って、縁に気付くも、縁に気付いて、縁を活かすも、本人次第。余程の事でない限り、周囲はあまり口を出さない方が、賢明かと。とは言え、様々な理由があるにせよ、こんなに若者が結婚をしなきゃ、子供の代わりに親が婚活する『親活』というものが世に出てきても、仕方がないのかな、と。それも、この親活に対し「結婚まではいかなくても、親が認めた人なら安心」と賛成してる若者達も少なからずおられる、とか。まあ、何にせよ、人が存在して初めて、国(国以外も)が、成り立っているんですもんね。

親活の会場風景









【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 地球上の生物の7割が昆虫。人間は、0、2%と。その0、2%が、でかい顔して、偉そうに。そりゃ、足元掬われますわな。

2022-12-14 14:36:55 | 法話
檀家の小学生が「父さんが『夏目漱石の、吾輩は猫である、を読んでみな』と。その中に『人間ほど、ふてい奴はいねえ。人(猫)の獲った鼠を交番に。五銭を懐に』と。面白い言葉だったので、父さんに『これ、何』と問うと『住職(拙僧)に聞いてきてみな。面白い話が聞けるかもぞ』と言うんで。ねえ、教えてよ」と。

【追伸】
この小学生に拙僧「1894年に香港で発生したペストが、1899年に日本に上陸。その時に対応したが、ペストの原因菌を突き止めた北里柴三郎という医師だよ。ペストは鼠、犬などを宿主に、蚤(ノミ)が媒介して人に伝染する病気でね。よって『鼠の駆除』を北里医師が提案したところ、商売人(商売繁盛所縁の鼠)から猛反発が。それがペストを広めた原因の1つに。そこで北里医師は考えた。『鼠1匹5銭で貰い受ける』と世間に。すると、次の日には数千匹の鼠が届けられたんだと。これでペストが減少の方向に」「漱石さんの『5銭』はその事だったのか」「まあ、そういう事だね。人は自分にとって都合の悪いものを押し付けられたら、必死になって抵抗する。が、その都合が良いものに変わったら、コロっと。人間って、面白いだろ。全ての人が納得出来る政策なんて絶対にない。全てが、シーソーだよ。片方が上がれば、片方が下がる。そのバランスをとるのが、政治家さんの仕事」「国会も学級会も、同じなんだね」と小学生が。

この小学生が「ペスト(黒死病)の話、他にないの」と。「ペストは6世紀に発生し、最も酷かったが、当時の世界人口4億5千万人のうち、1億人が感染死した14世紀。ユーラシア大陸の移動の活発化もあり、中国に攻め込んだモンゴル軍が、ペスト菌を媒介する蚤(ノミ)と鼠を欧州に齎したも、原因の1つと。他にも、鼠を駆除する黒猫を欧州の人達は『魔女の使いである、こいつらのせいだ』と決め付け、大量殺戮を繰り返したもまた、感染拡大原因の1つになったかな。この時、同時に魔女狩りも行われたと。フランスのジャンヌダルクも、魔女狩りにあった1人。人間というは、原因不明、解決不能の恐怖には、何かの(誰かの)せいにして、心だけでも安らぎを求めようとする。所謂『スケープゴート、身代わり、生贄(いけにえ)』と言われるものだね。知識がないというは、悲しいもんだよ」「そうか、知識か。それでか、子供の世界が残酷なのは」と。「でも、悲観的な事ばかりではないよ。17世紀のペストパンデミックの時には、学校が自宅勉強になり、そのお陰で研究が進んだニュートンさんが『万有引力の法則』を。りんごが落ちるを見ただけでは、その法則は流石に、発見出来んわな」「その頃から、自宅学習って、あってたんだ。コロナと同じじゃん」「そうだよ。コロナも、人間の足は止めたが、時間までは止めてない。仕事が出来る人間は、仕事が出来る為の工夫を探す。仕事が出来ない人間は、仕事が出来ない事の言い訳を探す。同じ時間を費やして探すなら、言い訳など探さず、勉強出来る工夫を探しな、と。この言葉を拙僧、この3年間で、何人もの学生さん達に言ってきたよ」と。それにしても、この檀家の小学生、凄いでしょ。父親といつも、政治や社会問題の話をしてるんだって。






【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 深作欣二監督の『仁義なき戦い』で、菅原文太さんが松方弘樹さんに「狙われるもんより、狙うもんの方が強いんじゃ」と。真理かな。

2022-12-13 19:04:13 | 法話
読者男性が「住職よ、この前、背筋が凍った。電車内で女性に睨まれた。故意に触った者がいたか、偶然に当たった人がいたか、一瞬『冤罪』の文字が頭に。常に思う。女性車両同様、男性車両も、と。満員電車は常に両手は上、新幹線指定席は必ず通路側、横が女性の時は両手は必ず皆が見える位置に。気が抜けない」と。

【追伸】
更に、この読者男性が「エレベーターでは、知らない女性とは絶対に、2人だけの空間は作らない。報道番組で、女子高生2人がエレベーターを降りた途端『この人が触ってきたんです。誰か、捕まえて』と大声で。言われた側の男性は冷静な人で『君ら、これ、カメラが設置されてるぞ』と言うと『チッ』と舌打ちして、何もなかったかの様に悠然とその場を去って行ったと。その報道を見て以来、エレベーターが怖くなって」「拙僧もその報道、見ましたよ」「いつから、こんな国になってしまったんだろ。昨今はどこを向いても、カメラだらけ。車もカメラ搭載が当たり前に。違和感しかなかったが、実際問題としては、仕方ないのかな。時間を待たずにこの国も、恐らく犯罪大国になっていくんだろうな、住職」と。

この男性に拙僧「危険と言えばね、40年以上前、縁あった任侠界の方が「山本君。駐車場から自宅まで、20メートルほどあってな、その間に脇道と電柱が数本。毎夜、この道を通る時、気が抜けないんだよ。どこから飛び出してくるか、わからんもんな」と。「引退は考えてないんですか」と問うと「そうはいかんのよ」と。引退された時、ホッとした顔をされてましたよ。まあ、この方、1番怖がっていたのは、奥様だったみたいですが」と。





【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人性に】 時間通りが当たり前(電車、宅急便など)の生活をしておると『待てない人間』を産み出す。煽り運転増加もその1つかな。

2022-12-12 14:14:35 | 法話
外国在住の読者女性から「今年の法話で最もスッキリしたは、人気食堂店の老大将が常連客から『せめて定休日を決めてくれよ。先日来たら開いてないんだもん』と。対し『開いとる時に来い。なんでわしが、お前ら客に合わせにゃならんのや』と一蹴。この言葉には、しびれました。思わず『ごもっとも』と声が出た」と。

この女性が「夫の最初の赴任先が英国で、ロンドンの人達は電車が遅れるは日常の事、のんびり待たれている横で、遅れているを騒いで文句言ってるは、決まって日本人観光客。日本は時間通りに電車が来て当たり前。宅急便が時間通りに来て当たり前。宅急便に関しては、日本の友人が『留守にしてても、また届けに来るよ』と言って、出掛けようとした時には、さすがに『自分が時間を指定したんでしょ。届けに来られるまで待ちなさい』と注意をしました。この友人ではないですが、宅急便の配達が遅れたと、土下座をさせて謝らせたという話も聞いています。してもらって当たり前が『当たり前』になったら、感謝の心はなくなり、不平不満しか出てきません。与えて貰い過ぎですよね、日本は。主人の仕事で外国を転々と回ってると、日本がどれだけ恵まれているかが、よくわかります。こんな話ばかりしてると、日本の悪口ばかり言ってる様に聞こえるでしょうね。この国の将来が心配になるんです」と。

この外国在住読者女性が「住職ね、テロ問題が頻繁に起こってた頃だけど、日本の友人から『外国は、危険でしょ』と心配して連絡が。対し『音楽会場の後方から突然マシンガンが。街中で無差別の爆弾テロが。ところが、私の知人達(その国の)に限っては気にしてない様子。皆、その場に居合わせた事を不運に思うしかない、という感じ。日本でも他国で類のない、サリン、が使われたじゃないの。テロは他人事じゃないよ』と日本の友人達に。日本は常日頃が平和だから、サリンの様な事が起こっても、時間が経てば、すっかり忘れてしまうんでしょうね」と。