神エホバはごう慢なバビロンの滅びのために、ご自分の道具として強国を用いられます。そのことをイザヤの預言は、人間の知恵の及ばない内容を教えています。
メディアとペルシャの戦士たちは戦利品に飢えてはいないものの、やはり野心的です。いつまでも世界強国の脇役に甘んじるつもりはありません。さらに、神エホバはそれらの戦士たちの心に「奪略」という思いを入れます(イザヤ13:6)。そのため、戦士たち金属製の弓 一 矢を射るためではなく、バビロンの母親の子である敵兵たちを打って砕くためにも使える - をもってバビロンを征服することを決意します。
メディアーペルシャ軍の指導者キュロスはバビロンの強固な城塞にもひるみません。西暦前539年10月5日から6日にかけての夜、キュロスはユーフラテス川の水を脇にそらすように命じます。水位は下がると、兵士たちは、股までの水をかき分けて川床を歩き、バビロンに忍び込みます。バビロンの住民は不意をつかれ、バビロンは一夜のうちに陥落します(ダニエル5:30)。神エホバは、イザヤに霊感を与えてこれらのできごとを預言させているので、神エホバが物事を導いていることに疑問の余地はありません。
ごう慢なバビロンの滅びはどれほど徹底的なものになるのでしょうか。神エホバの宣告に注目しましょう。次のように記されています。
「彼女(バビロン)は決して人の住む所とはならない。また、彼女(バビロン)が代々にわたって住むこともない。そしてアラブ人はそこに天幕を張らず、羊飼いもその群れをそこに伏せさせない。そして、水のない地域に生息するものが必ずそこに伏し、彼らの家々には必ずわしみずくが満ちる。また、そこ(バビロン)には必ずだちょうが住み、やぎの形をした悪霊たちもそこで跳ね回ることであろう。そしてジャッカルがその住まいの塔の中で必ず遠吠えし、大きなへびが無上の歓びの宮殿にいることであろう。そして、その時期は間近に到来し、その日が延ばされることはない」(イザヤ13:20~22)。
ごう慢なバビロンは、イザヤの預言通りに全くの荒廃に至ります。こうしたことが、西暦前539年に直ちに生じたわけではありません。しかし、今日、バビロンに関するイザヤの預言がその通りに現実のものとなり、成就していることを見ることができます。ある聖書注解者は、バビロンは、「現在に至るまで幾世紀も大規模な荒廃の場所となっており、今では廃墟の山となっている」と記しています。さらに、こう記しています。「こう光景を目にすると、イザヤとエレミヤの預言がいかに正確に成就したかを思わずにはいられない」。イザヤの時代の人々が、バビロンの倒壊と最終的な荒廃を予告できたはずはないことは、言うまでもありません。何しろ、バビロンがメディアーペルシャの手に落ちたのは、イザヤ書が書かれてから200年も後のことです。さらに、バビロンがイザヤの預言通りに全く荒廃したのは、それより幾世紀も後のことです。この事から、イザヤ書を読むなら、神エホバの霊感を受けた神の言葉ととして信仰が強まるに違いありません(テモテ第二3:16)。さらに、神エホバが過去において数々の預言を言葉通りに成就されたことから、まだ成就していない聖書の預言・神の王国の到来も、神エホバの定めの時に実現するという絶対的な確信を抱くことができるでしょう(マタイ24:14)。
あなたも、神エホバの預言の言葉に堅く信仰を抱き立つ人々のお一人であれば幸いです。
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