金沢の観光スポットレポート(No.1930)
◇金沢の冬の風物詩-1 兼六園雪吊り①(ユーチューブ連動解説版)
11月1日金沢に冬の訪れを告げる金沢の風物詩、兼六園の雪吊りが始まった。湿った雪の重みから木を守る雪吊りは、唐崎松から作業が行われた。園内隋一の枝を誇る唐崎松では庭師5名を含め合計約12~13人がかりで作業が進められ、心柱5本に1本あたり50~200本の縄が次々と放射線上投げおろし、受け取った庭師が枝にくくりつけていった。
■写真は準備完了の唐崎松(2020.12.25)
兼六園内で使用する縄(藁縄)は、総延長約120キロ、総重量4トンに及ぶ。唐崎をはじめ松やツツジなど約800箇所で施され、作業は延べ人数約500人が12中旬まで作業を行う。
○雪吊りとは
雪の重さで枝などが折れないようにする対策、方法を総称して呼ぶ。
■写真は午前中2本が完了し午後の作業が始まる
園内で施されるの雪吊りの種類は、唐崎松などのりんご吊りをはじめ、幹吊り、三ツ又吊りなど約4種類の形がある。
1)りんご吊り
松の木、槇の木をはじめ、よく枝造りが出来た比較的大ぶりの庭木に、芯柱を添えてその先端から多くの藁縄を張りそれぞれの枝を結わえ吊る方法で、完成した姿が収穫前のリンゴの枝が折れないように吊り支えた形からりんご吊りと呼ぶようになりました。
■写真はりんご吊りの唐崎松(2020.11.01)
■写真は完了した唐崎の松(2020.11.03)
○兼六園の藁縄は特注品
「雪吊り」に使われる藁縄は中に「麻紐」を織り込んだ「兼六園特注品」で、注意深く観察すると、枝を吊っている「藁縄」が弛んでいる。庭師さんのお話では枝に雪が乗ったときピンと張るように、計算して弛ませてあるとのこと。
*切れ端を庭師さんからいただき「麻紐」が見えるようにほぐした。(情報提供:山本修躬様)
(つづく)
□ユーチューブ「冬の風物詩2020 兼六園雪吊り」