金沢の観光スポットレポート その644(No.983)
◇金沢の桜2017 その3 兼六園 ③ 佐藤桜、ソメイヨシノ
日本三名園のひとつで、桜の名木が多いことで知られており、ソメイヨシノやヤマザクラ、サトサクラ、ヒガンザクラ約410本の桜が園内を彩ります。
園内の桜の分布はヒガンザクラ約80本、ソメイヨシノ約200本、ヤマザクラ約40本、サトザクラ約50本、その他約50本となっている。(2013.3現在資料)
8)佐藤桜(さとうざくら)
□佐藤桜の佐藤良二さん
佐藤良二さんは、国鉄金名線バスの車掌だった。ある時佐藤さんは、このバスが走る路線に立つ「荘川桜」に取りすがって泣く老婆の姿を見た。荘川桜は、日本で初めての大規模ロックフィル式ダム・御母衣ダムの底に水没した村から、現在の国道156号線沿い御母衣湖畔に移植された巨大な桜の老木だった。老婆は、「移植しても枯れる」と言われていた荘川桜が、見事な花を咲かせるようになったことに感極まって泣いていたのだった。
桜の花にこれほど人の心を動かす力があることを知った佐藤さんは、「太平洋と日本海を桜でつなごう」と思い立つ。佐藤さんは名古屋と金沢を結ぶ路線伝いを中心に、12年間で2000本の桜を植え、昭和52年に47歳で亡くなった。
□国鉄バス金名線
国道156号線にはかつて、この道の上を走る路線バスが存在し、名を「国鉄(JR)バス名金線」と言う。その名の通り、名古屋と金沢を結ぶ路線だった。距離は266km、停留所数は150を超えるという路線バスとしては規格外の長さを誇り、当時は日本国内の最長路線だった。2002年に廃止。
■写真は佐藤桜
9)ソメイヨシノ(染井吉野)
ソメイヨシノとはそれぞれ日本原産種のエドヒガン系の桜とオオシマザクラの交配で生まれたと考えられる日本産の園芸品種である。ソメイヨシノはほぼ全てクローンである。
日本では明治の中頃より、サクラの中で圧倒的に多く植えられた品種であり、今日では、メディアなどで「桜が開花した」というときの「桜」はソメイヨシノを意味するなど現代の観賞用のサクラの代表種である。
■写真は蓮池門通り
江戸末期から明治初期に、江戸の染井村に集落を作っていた造園師や植木職人達によって育成された。初めサクラの名所として古来名高く西行法師の和歌にもたびたび詠まれた大和の吉野山岳部にちなんで「吉野」「吉野桜」として売られ、広まったが、藤野寄命による上野公園のサクラの調査によってヤマザクラとは異なる種の桜であることが分かり(1900年)、この名称では吉野山に多いヤマザクラと混同される恐れがあるため、「日本園芸雑誌」において染井村の名を取り「染井吉野」と命名したという。翌年松村任三が学名をつけた。
花弁は5枚で葉が出る前に花が開き、満開となる。
■写真は板橋付近
■写真は千歳橋と曲水
当日兼六園にある金沢神社で結婚式を挙げたカップル。北國新聞でも写真入りで「金沢神社での結婚式数が昨年と比べ倍増した」と掲載された。お幸せに!!
■写真は花見橋
■写真は花見橋(4/14)
■写真は七福神山裏
■写真は眺望台より医王山を見る
■写真は奇観亭付近
■写真は奇観亭付近から桜ヶ丘
■写真は茶店通り
■写真は百閒通り
■写真は金沢城公園戌寅櫓跡より茶店通り
□撮影:すべて4月8日
(つづく)