金沢の観光スポット体験レポート その126(No.237)
◇金沢城公園巡り9 菱櫓レポート(その1)
平成13年7月に完成した、延べ床面積1894.23平方メ
ートルの復元建物で、石川門や三十間長屋と同様、鉛瓦
や海鼠塀が外観の特徴です。
3層3階の菱櫓と橋爪門続櫓を2層2階の五十間長屋で
つないでいます。これらの建物は、戦の際に二ノ丸を守
るための施設で、石落しや鉄砲狭間となる格子窓、白塗
漆喰壁や海鼠壁で防火構造になっている。外壁がその強
固さを示しています。菱櫓は大手と搦手を見張る物見櫓、
橋爪門続櫓は二ノ丸大手の橋爪門枡形を見張る物見櫓、
五十間長屋は武器等の倉庫でした。
■写真は右から菱櫓、五十間長屋、橋爪門続櫓
■写真はライトアップの菱櫓
復元にあたっては、伝統的な木造軸組工法に加え、階段
昇降機やエレベーターなどを設置し、二階まではバリア
フリーとなっています。
建物そのものが展示物で、内部の建物構造がわかる工夫
やコンピューターグラフィックス映像、各種の模型、発
掘調査出土品、音声ガイドなどを備えた展示施設となっ
ています。
■写真は菱櫓(二の丸広場より見る)
平成13年(2001年)に復元された菱櫓は、当時は大手
と搦手(からめて)を見張る物見櫓(ものみやぐら)と
して重要な役割を果たしました。
その名の通り、建物の平面が菱形(内角が80度と100度)
になっており、死角を少なくし視野を大きくする効果が
あります。 建物に使用されている100本の柱にも菱
形が用いられており、建設には非常に高度な技術を要し
た。
■写真は菱櫓1階
■写真は柱組立前
■写真は組立後(菱形になっている)