金沢の観光スポット体験レポート その77(No.173)
◇金沢市金石・大野を巡る体験レポート(その1)
城下町・金沢の海の玄関口である金石・大野は、藩政時
代に醤油醸造と北前船で栄えた港町。町の中には昔なが
らの町家や古い醤油蔵、寺社などが残されている。また、
海運業で大成功を収めた豪商・銭屋五兵衛の遺品などを
展示した「銭五の館」や「銭屋五兵衛記念館」、幕末の
発明家、大野弁吉の発明品を展示する「からくり記念館」
など見どころは多い。仲買人や漁師直営の店が集まる「
金沢港いきいき魚市」もぜひ訪れてみたい。
■写真は大野湊公園
1)石川県銭屋五兵衛記念館
銭屋五兵衛は、幕末の頃活躍した海の豪商。一商人から
一代で34の支店と200隻余りの船舶を所有し、日本だ
けではなく、鎖国時代にも関わらずロシアまで行き海外貿
易も行っていた偉人である。晩年、河北潟の干拓事業を手
がけたが、反対派の中傷による無実の罪で、一族は捕らえ
られ五兵衛は獄死、息子は磔(はりつけ)にされ、財産は
全て藩に没収されました。そんな彼の生涯を映像と人形な
どで紹介するシアターや、彼が使用していた北前船を実物
の1/4スケールで再現した模型、当時の商圏マップなど
で体験できます。
■写真は銭屋五兵衛記念館
2)大野湊神社
加賀藩主前田家ゆかりの湊の守護神。起源は、聖武天皇神
亀4年(727)猿田彦大神を、既に鎮座されていた神明社
(祭神・天照大神)の傍に勧請したのが始まりといわれて
いる。この神明社の創設は不詳であるが、あらたに猿田彦
大神を天照大神と合祀されてより、この社を大野郷(旧宮
腰・現在の金石町)の湊の守護神として、大野湊神社と称
されるようになった。後深草天皇建長4年(1252)社殿炎
上により、東八丁をへだてた離宮八幡宮(現在地)に奉遷
され今日に至る。
慶長9年に創始された「神事能」は、加賀藩の2代藩主、
前田利長が合戦に勝利したお礼に能を奉納したのが始まり
とされ、金沢市の無形民俗文化財に指定されており、毎年
5月15日に行われます。
■写真は大野湊神社山門
■写真は拝殿
■写真は旧拝殿にある横14mの絵馬