加賀藩ゆかりの地を訪ねる(No.519)
◇富山県南砺市五箇山③ お小夜塚、菅沼合掌造り集落-1
今回は金沢ボランティアガイド「まいどさん」の同期生
グループ「よるまっし16会」で加賀藩のゆかりの地南
砺市の井波、五箇山を訪ねた。
◇お小夜伝説
小原地区は、加賀百万石の城下町・金沢で遊女をしてい
た「お小夜(能登・輪島の人)」が流刑となった地です。
江戸時代の元禄期に、加賀藩の武士4名が綱紀の乱れに
より責を問われた時に連座しこの地に流されました。
21歳の若い身で、7年の流刑生活の間に村人達にお小
夜が得意な唄・踊り・三味線・太鼓などの芸事を教え、
日々を過ごすようになりました。隣村の吉間(きちま)
と恋仲になり子供を宿しますが、流刑の身であることか
ら苦悩に耐え切れず近くの庄川に身を投げ短い生涯を閉
じました。
遠い江戸時代から現在に至るまで歌い継がれた数々の五
箇山民謡や踊りは、お小夜が生きた小原地区が発祥の地
といわれています。五箇山民謡といえば「麦屋節」が特
に有名ですが、お小夜の悲哀を唄った「お小夜節」もあ
ります。
■写真は小原のお小夜塚
◇菅沼合掌造り集落
世界文化遺産に平成7年に登録された菅沼(すがぬま)
合掌造り集落は、9棟の合掌造りが現存し、うち2棟は
江戸時代末期に、6棟は明治時代に、1棟は大正14年
(1925)に建てられたものです。
■写真は五箇山菅沼合掌造り集落
今も人々が生活する菅沼集落には、素朴な風土と歴史が
残っている。国道156号線沿いの庄川右岸のわずかな台
地にあるのどかな村です。相倉集落ほど大きくありませ
んが落ち着いた雰囲気が特徴的です。合掌造りの建物を
利用した五箇山民俗館・塩硝の館があり、貴重な民具や
塩硝資料が展示されています。
・国指定 史跡 昭和45年12月4日指定 上平地域
・重要伝統的建造物群保存地区 平成6年12月21日選定
・世界文化遺産 平成7年12月9日登録
■写真は五郎平
■写真は五箇山民族館
■写真は民族館いろりの間
■写真は五箇山の石器時代の石器
■写真は二階
■写真は資料館縁側
(つづく)