金沢の観光スポットレポート(No.1811)
◇兼六園の椿2020-8(完) 花見笠、吹上絞り、紅荒獅子、兼六園熊谷椿
兼六園内には桜、梅、椿、松、モミジ、カエデなどの樹木が合計157種8,196本(2013年3月現在、生垣は除く)あり、その内椿は512本あるとされている。
2018年末より椿の取材を初めた。椿は品種が多く確定するのに難しいが、過去の資料や、インターネットその他の資料、金沢城・兼六園研究会のメンバーの協力も得て品種確定、場所確定、撮影できたものの25種を紹介します。今後とも確定や訂正を重ねていきたい。
22)ハナミガサ(花見笠)
産地:新潟、千重咲き、白地縦絞り、中輪
花見笠は白地に紅色と濃紅色の縦絞りや小絞りが入る。30枚を超える花弁が厚く重なる。外弁は外曲し、内にいくに従って小型になり、中心部では立ち上がり抱き合うが、雄しべはほとんど認められない。咲き方の変化があり楽しい。
■写真は花見笠(2020.4.9 - 14)
23)フキアゲシボリ(吹上絞り)
産地:福岡県。八重、1850年頃からある久留米地方の品種。
成木になると赤や白花が出て咲き分けるようになる。別名、田主丸。
小立野口にあるので撮影できた。
■写真は吹上絞り (2020.4.11 - 27)
24)ベニアラジシ(紅荒獅子)
産地:江戸。獅子咲き、中~大輪
来歴はユキツバキ系。1859年の「椿伊呂波名寄色附」に載る。
小立野口門にあるので撮影できた。
■写真は紅荒獅子(2020.4.17- 21)
25)クマガイツバキ(熊谷椿)
産地:熊本。一重、平開咲き、大輪。
旗弁と言われる変形した雄蕊を母衣に見立てて熊谷次郎直実の「熊谷」の名が付けられたといわれている。「熊谷」は 大型で花蕊が独特な椿です。花弁の数は5~9枚、雄芯(オシベ)は100~250本。真弓坂口手前にあるので撮影できた。
■写真は熊谷椿(2020.4.17 - 5.1)
(兼六園の椿2020 完)