金沢の観光スポットレポート(No.1809)
◇兼六園の桜2020-13 梅護寺数珠掛桜、名島桜、福桜、兼六園菊桜
兼六園のさくらは園内の池や曲水、灯篭、石塔、松などの樹木とのバランスがなんとも言えない落ち着きと華やかさが魅力です。ここ7年”とりこ”なっています。今年もぜひご覧ください。
今年はコロナウイルス対策で4月21日より休園になり、今後の品種は昨年の写真で紹介します。
33)バイゴジジュズカケザクラ(梅護寺数珠掛桜)
原木は新潟県阿賀野市小島・梅護寺境内にあり、国の天然記念物に指定されています。親鸞上人が京に帰る途中、小島の里に泊り、出立のおりに手に持っていた数珠を桜の枝に掛け「我が弘むる御法にいつわりなくんば花ふさ数珠の如くにならん」というと不思議にもそのようになったのでこの名がつけられたといわれている。
日本武尊像の右裏にある。
■写真はバイゴジジュズカケザクラ
34)ナジマザクラ(名島桜)
原木は、金沢市にありましたが、現在は枯死した。他の菊咲き品種にくらべ葉化した雌べと周囲の雄べとはっきりと見えます。開花が進むと先に咲いた部分が白色になり、二段目の花が現れます。
場所は真弓坂左にある。
■写真はナジマザクラ(2019.4.26 - 5.7)
■写真はナジマザクラ(2020.5.1 真弓坂門より)
35)フクザクラ(福桜)
千歳台のある福桜、外弁・内弁およそ200枚の花弁をもつ、幾つかの雄しべ雌しべがある福々しい桜です。ヤマザクラ系の里桜。
■写真はフクザクラ(2019.4.23 - 5.7)
36)ケンロクエンキクザクラ(兼六園菊桜)
初代は、慶応年間に孝明天皇より京都御所から前田中納言に賜った御所桜と伝えられ、昭和3年(1928)5月三好理学博士の調査により「ケンロクエンキクザクラ」と命名され、国の天然記念物に指定された。
昭和25年(1950)のジェーン台風により衰弱し、石川県の依頼により京都の桜の大家、佐野藤右衛門さんが昭和36年接ぎ木に成功するが、昭和45年(1970)天寿を全うする。現在は三代目で天然記念物ではない。
菊桜は八重桜の類で、花弁がおおむね70枚以上(諸説ある)になるものを「菊桜」と呼ぶようで、石川県には、菊桜が特に多く、「気多白菊桜」「阿岸小菊桜」「火打谷菊桜」「名島桜」「善正寺菊桜」「来迎寺菊桜」などの菊桜が知られている。
菊桜は全国に約30種あり、そのうち20種が北陸3県にあるという。
■写真はケンロクエンキクザクラ(2019.4.23 - 5.7)
(兼六園の桜2020 完)