「ききもせず 束稲山の桜花 吉野のほかに かかるべしとは」
今日は遺跡に京都府のとある自治体の議員さんたちがいらっしゃいました。いわゆる行政視察というやつです。
長者ヶ原廃寺跡には案外多くの議員さんをお迎えしていますが、その目的は「文化財を生かしたまちづくり」に関する視察、しかも「まちづくり」に重点がおかれている場合が多いので、必ずしも歴史に詳しい方ばかりとは限りません。しかも、長者ヶ原廃寺跡は全国的には(案外岩手県内でも)無名の遺跡なので、遺跡の説明だけでは興味をもっていただけません。というわけで同時代あるいは前後の有名と思われる出来事と関連づけて説明することを心がけています。お隣の平泉との関係から奥州藤原氏の説明が中心となりますが、藤原清衡といえども全員の方がご存じというわけではないようです。
しかし、冒頭の和歌を詠んだ西行法師はほとんどの方が知っていらっしゃいます。ここ数年十回前後、全国各地からいらっしゃる視察団の対応をしていますが、地域・年齢・性別を問わず、ほぼ皆さんお名前はご存じのようです。おそらく学生時代の古典の授業で習ったということが、その知名度の高さに貢献しているとは思いますが、それを覚えているということは、西行法師(の歌あるいは人物)の魅力も与かっているのではないでしょうか。
下の写真は、長者ヶ原廃寺跡からみて北上川の対岸にみえる束稲山(たばしねやま)という山です。西行法師は、今から800年前、平泉にやってきてこの山一面に咲き誇る桜を目にして、「(桜の名所である)吉野山の他にこんな(桜がきれいな)場所があったとは知らなかった」と感動しています。
残念ながら現在では桜はほとんどみられませんが、最近では昔の姿を再現すべく、桜の植樹活動が行われているようです。
一度、西行法師の和歌の世界を見に来ませんか?
長者ヶ原廃寺跡からみる束稲山 手前に見えるのは本堂跡の礎石
今日は遺跡に京都府のとある自治体の議員さんたちがいらっしゃいました。いわゆる行政視察というやつです。
長者ヶ原廃寺跡には案外多くの議員さんをお迎えしていますが、その目的は「文化財を生かしたまちづくり」に関する視察、しかも「まちづくり」に重点がおかれている場合が多いので、必ずしも歴史に詳しい方ばかりとは限りません。しかも、長者ヶ原廃寺跡は全国的には(案外岩手県内でも)無名の遺跡なので、遺跡の説明だけでは興味をもっていただけません。というわけで同時代あるいは前後の有名と思われる出来事と関連づけて説明することを心がけています。お隣の平泉との関係から奥州藤原氏の説明が中心となりますが、藤原清衡といえども全員の方がご存じというわけではないようです。
しかし、冒頭の和歌を詠んだ西行法師はほとんどの方が知っていらっしゃいます。ここ数年十回前後、全国各地からいらっしゃる視察団の対応をしていますが、地域・年齢・性別を問わず、ほぼ皆さんお名前はご存じのようです。おそらく学生時代の古典の授業で習ったということが、その知名度の高さに貢献しているとは思いますが、それを覚えているということは、西行法師(の歌あるいは人物)の魅力も与かっているのではないでしょうか。
下の写真は、長者ヶ原廃寺跡からみて北上川の対岸にみえる束稲山(たばしねやま)という山です。西行法師は、今から800年前、平泉にやってきてこの山一面に咲き誇る桜を目にして、「(桜の名所である)吉野山の他にこんな(桜がきれいな)場所があったとは知らなかった」と感動しています。
残念ながら現在では桜はほとんどみられませんが、最近では昔の姿を再現すべく、桜の植樹活動が行われているようです。
一度、西行法師の和歌の世界を見に来ませんか?
長者ヶ原廃寺跡からみる束稲山 手前に見えるのは本堂跡の礎石