自分の周りの空を写します
北東気流の街に生まれて
乙武洋匡著 「五体不満足」完全版を読んで
完全版を読んだのがよかった。
初めに刊行されて大ブームになった後に
その2,3年後に第4部とエピローグを書き加えられたものだが、
僕はこの本を読んでいるうちに不満、疑問を感じていたのだが、
書き加えられた文章を読んで、そうかと思った。
正直なところ、この「五体不満足」の後半部分を読んでいてきつかった。
元来僕は相手の自慢話を聞くのが好きなのだが、
この乙武洋匡さんの自慢話に不快感が出た。
だが出版後有名人となり、障害者はみんな明るいんだなどの障害者への新たな誤解を受ける体験をして、
その後、完全版として書き加えられた文章を読んで僕のこの本の印象は大きく変わった。
僕は乙武さんが言う「不まじめで、明るく、頑張っていない」生き方に嫉妬した。
それは僕がこの本を障害者が書いた本として読んでいなかったことに他ならない。
それだから不満、疑問を感じた。
でもそれが乙武さんの生き方なんだ。
そして書き加えられた文章には、
これからは障害者だから出来ることでなくて、
自分だから出来ること。
障害者であることを前面に出せば自分の独自性は見出せる、
「五体不満足」の著者である有名人として。
でもそうでなくて一人の人として、障害を抜きに自分だから出来ることをやっていきたい。
と書かれていた。
一人のスポーツライターとしてインタビュー記事を書く。
今までインタビューを数多く受けてきたからこそ、
相手が心を許すインタビューをすることが出来るのではと。
僕はこれを読んで乙武さんは本当にやりたいことを見つけたんだ。
と感じて、
読んでいて涙が出かけた。
ここにおおげさだけど僕の生きる道があるのではと思った。
障害を抜きにして僕自身の姿で相手と向き合う。
障害を話すのを卒業して。
障害の経験は生かして。
それをこれからの人生でやっていけたらと思う。
すごくやりがいがあるだろう。
うまくまとまらないけれど僕の今の気持ちです。
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