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北東気流の街に生まれて
Bruce Springsteen On Broadway 観戦旅行記 その8 僕のライブレポート ネタバレ注意
記憶が薄れないうちに残しておこうと思います。
ライブの内容も書きますので、
今後ブルース・スプリングスティーン・オン・ブロードウェイを観られる方はご注意ください。
僕もブルース・スプリングスティーンのライブを観るのも考えてみれば8回目になった。
始まりはブルース・スプリングスティーン&Eストリート・バンドの初来日公演をチケットを手に入れたのに病院に入院してしまい観に行かれなかったことからだ。
それから行きたかった、行きたかったと気持ちだけで動いて、心ある人たちに出会えてブルース・スプリングスティーンのライブを観ることが出来た。
本当にありがたい。
今では初来日公演に行かれなかったから、ここまでブルース・スプリングスティーンを追いかけられたのだと思うようになれた。
そして今回もファンの方からチケットを譲ってもらえたので観ることが出来た。本当にありがたいです。
そのブルース・スプリングスティーン・オン・ブロードウェイの感想です。
内容も書くのでネタバレ注意です。
今回のライブは本当にパーソナルな、ブルース・スプリングスティーンを自分の人生のパートナーにしてきた人には、
とてつもなく大切なものだと感じました。
英語があまり分からないので聞き落とした所も多かったと思いますが、分かるところは分かりました。
そのどこが分かったかはその人の人生経験でそれぞれ違ったのではと思います。
このライブは自伝本「Born To Run」を基に作られていました。
僕も自伝本のブルース自身の朗読を何度も聴いてライブに臨みました。
同じ話をしている所もあり、自伝本を読んで聴いてきてよかったです。
ブルースは軽くおしゃべりするように話して笑いを誘ったりもしながら、僕は英語が分からなくて1回しか笑えませんでしたが、
自虐的ともとれる自分を茶化しながら話してライブを進めていきました。
僕のこころに残ったのはブルースが自身の父親、母親を話した場面です。
父親を話すブルースは沈みがちに暗く硬い雰囲気を出していました。
観ていてつらかったです。
そして「My Father's House」を歌いました。
僕の父親を思い出しました。僕は父と最後は和解して分かり合えましたが僕のつらかった頃を思い出しました。
でも父が癌で亡くなる前に病室で僕は
「僕はやりたいことはやるのだけど、やりたくないこともやれればいいのだけど」
と話したら父が
「やってくれた」
と言ってくれた。
僕は父が僕と父、母と仲が上手くいかなくなった時に僕が病院に入院していったこと。その後、僕と父と母が仲良く一緒に住めたことを言ってくれたのだと思った。
その後、ブルースは母親のことを話した。
場面は一転して明るい雰囲気になった。
ブルースの子供の頃、母親との思い出を話すブルースに僕の姿も映した。
僕も母に甘えていた。やさしい母だった。
僕のお母さんを思い出した。1年前に癌で亡くなったお母さんにありがとうと僕は言った。
そして「The Wish」をブルースは歌った。
わざとか間違えてなのか2番と3番の歌詞が順番が逆だった。
ブルースは何にも意味があるのだ。meaning
と言った。僕は父の人生、母の人生に意味があった。ありがとうと思った。
そしてブルースはfootstepとも言っていた。
人は親から受け継いだものを自分の人生を生きて受け継ぐ。そこにはちゃんと足跡が残るのだ。生きてきた意味が残るのだ。
そしてライブの終盤。
僕は全てのものに意味があるのだと受け取っていた。
そして「Dancing in the Dark」をアコースティックギターでブルースは演奏した。
僕は20歳頃、自分の家の部屋でひきこもっていた。
その時の状況が「Dancing in the Dark」の歌詞とそっくりなのだ。
僕は僕のことをブルースが歌っていると思った。
僕のひきこもりの時期にも意味があったのだ。
そしてブルースは続けて「Land of Hope and Dreams」をギター一本で歌う。
必死にアコースティクギターをかき鳴らすブルースを観て、
そうだ僕は生きていてよかった。さらには僕も生きていていいのだと思い、僕は涙が流れ出した。
涙があふれだした。ずっと涙が流れた。
そして僕は生きた足跡を誰かに何処かに残して死んでいくのだ。神さまに感謝して。
本当に僕にとって最高のライブだった。ブルース・スプリングスティーンをこころの友にしてきたファンにはたまらないライブだった。
僕はホテルの部屋に戻ってベッドに座っていたらお母さんのことを思い出した。
涙が出て来た。僕は涙をぬぐわないで泣いた。
そして思った。これで僕の母への喪に服する時間は終わったと。
僕のブルース・スプリングスティーン・オン・ブロードウェイ。
本当にパーソナルな大切な一生残るライブでした。
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