落葉松亭日記

ニュース・評論スクラップ、凡夫の日々雑感、山歩記など

快晴、風は冷たし

2011年04月04日 | 散歩・山歩き
抜けるような青空に誘われて、イヤガ谷東尾根に出てみました。
気温12~3℃、冷たい風ですが、歩いている中に温もってきました。
3ヶ月ぶり、このところ左側の足腰が疼痛があり、膝が不安定。
しかし歩くにしたがって、それもやわらぎました。運動不足のようです。


イヤガ谷東尾根 西展望岩


淡路島、明石海峡 手前は高尾山の鵯墓地


タムシバ


日当たりの良い斜面ではコバノミツバツツジが咲いていました


同じく蕾


森の中のヤブツバキ



今日の菊水山


久しぶりのせいか、樹木、日射しを受ける葉っぱ、山道、お馴染みの風景が、すごく鮮やかでした。

放射能汚染 海外分析

2011年04月04日 | 原発
【放射能漏れ】海外分析 政府発表より緻密 2011.4.4 06:52
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110404/dst11040406590003-n1.htm

危機の程度

 いまだに危機的状況から抜け出せないでいる東日本大震災に伴う東京電力福島第1原子力発電所事故。国民は政府や東電の発表、説明を注視しているが、今一つ実態や危機の程度が分からず、もどかしい思いをしている。一方、今回の事故には欧米を中心に海外の専門家、メディアも注目しており、その分析は日本より踏み込んだものが多い。鮮明な事故現場の写真が世界中に配信され、その画像を元に、原発先進国の研究機関が独自に開発したシステムを活用して事故の状況をコンピューターでシミュレート(模擬実験)し、積極的に情報開示しているためだ。

 ノーベル物理学賞を受賞した原子物理学者でもある米エネルギー省のスティーブン・チュー長官(63)は1日、米紙ニューヨーク・タイムズのインタビューに答え、「詳密なモデリング(仮説実験)の結果、(福島第1原発の)ひとつの原子炉(圧力容器)は70%損傷しており、別の原子炉の核燃料棒は33%が溶融していることが分かった」と言い切った。(SANKEI EXPRESS)

具体的な数字

 日本の経済産業省原子力安全・保安院のこれまでの発表では、「3号機の圧力容器が一部で破損しているとみられる」「1、3号機の核燃料棒は、一部溶融している可能性がある」としていたのと比べると、チュー長官の発言は具体的に数字が示され、分析の深さがうかがえる。  米国、フランスの2大原発先進国では、1979年の米スリーマイルアイランド原発事故(大規模な炉心溶融)と86年の旧ソ連・チェルノブイリ原発事故(原子炉爆発)を経て、事故時にわずかな映像や断片的情報から原子炉で起きていることを探るためのシミュレーションシステムを開発してきた。マサチューセッツ工科大(MIT)のマイケル・ゴレイ教授(原子力工学)は「システムの精度は近年格段に上がっている。しかも今回は精度の高い写真が多数撮影されているので、かなり詳しく実態が把握できているはずだ。情報を開示するかどうかは別の話だが」とニューヨーク・タイムズに語っている。

 米スタンフォード大学は3月21日、今回の福島第1原発事故と原子力発電の将来について考えるパネルディスカッションを開いたが、席上、フランスの世界最大の原子力産業複合企業アレヴァの関連企業のアラン・ハンセン副社長は「(福島原発で)一部溶融した核燃料棒の温度は、最高時には摂氏2700度に達していた」と発言した。これは専門家が聞けば、愕然とする内容だった。

核心情報

 燃料棒は核燃料を焼き固めたペレットをジルコニウム合金で棒状に覆っている。ジルコニウム合金は約1100度で溶け出し、燃料本体が原子炉圧力容器の底に落ちた場合、圧力容器の鋼鉄の耐熱温度は2800度とされているためだ。さらに過熱され圧力容器の底を破って格納容器の中に燃料が入り込めば、原子炉建屋が崩壊している現状下では大規模な炉心溶融を起こしたスリーマイルアイランド原発事故を上回る事故となるところだった。
 事故の当事国では、核心情報の持つ重み、国民への影響力が第3国とは格段に異なる。とはいえ、政府は「隠す」「うそ」「過小評価」だけは現*に戒めなくてはならない。
 チュー長官は「時間はまだかかるが、方向は確実に収束に向かっている」とも言った。この言葉を信じたい。
*:厳に戒める

【放射能漏れ】「福島に必要なのは石棺ではない」チェルノブイリ汚染除去責任者 2011.4.1 20:33
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110401/erp11040120350010-n1.htm

 【ロンドン=木村正人】旧ソ連・チェルノブイリ原発事故が起きた1986年から5年間、汚染除去作業の責任者を務めたユーリ・アンドレエフ氏(ロシア)が産経新聞の電話インタビューに対し、「福島第1原発事故に必要なのはチェルノブイリ原発を覆った石棺ではなく、東京電力から独立した技術者の特別チームだ」と指摘した。一問一答は次の通り。

 --福島の事故の状況は

 「2号機は炉心や原子炉圧力容器が溶融している疑いがある。国際原子力事象評価尺度でチェルノブイリは最悪の7だった。福島の事故は日本がいう5ではなく、最初から6であることは明らかだ。今は6と7の間と判断している」

 --状況はなぜ悪化しているのか

 「東電の情報が不正確で不足しているからだ。(企業というものは)会社の利益を優先して行動するので作業から外す必要がある。幅広い知識を持つ経験豊富な技術者を日本中から集めて特別チームを編成し、作業に当たらせるべきだ」

 --チェルノブイリで得た教訓は

 「ヘリから放水したり原子炉の下に穴を掘ったり無意味な作業に追われた。原子炉内に核燃料があるのかを知りたかったが、実際はすでに溶け出して残っていなかった。ソ連当局は事故の原因と規模を隠し、状況を悪化させた。日本では原子力政策と安全規制を同じ経産省が担当している。世界的にみても安全規制当局は原子力産業界に依存しており、独立した委員会を作る必要がある」

 --福島でもチェルノブイリと同じ石棺が必要か

 「チェルノブイリで事故炉を石棺で覆ったのは放射線の放出を防ぐためではなく、残った原子炉の運転を続けるためだった。福島で石棺が必要とは思わない」

 --放射能汚染の除去にどれぐらいかかるか

 「チェルノブイリでは原発の汚染除去に2年かかった。30キロ圏内の除去は実際上、不可能なので行われなかった。福島の場合、放射線量が明らかでないので答えるのは難しいが、1~2年かかる可能性がある

 --「フクシマ50」と報じられた現場の作業員について助言はあるか

 「50人は少なすぎる。5千人以上を投入すべきだ。特別な防護服を着用してもガンマ線を浴びたり、プルトニウムを吸引したりする危険性がある。確かに彼らはサムライだが、ロボットも導入すべきだ」



放射能汚染 風評被害

2011年04月04日 | 原発
原発周辺の農地に放射能汚染物質が降り注いでいることは、天下に知れ渡っている。
消費者は安全なものを食べたい。いくら基準値以下でも消費者は産地をチェックするだろう。
先日生産農家の方が悲観して自殺された。
農家の移転も含めた生活補償が急がれる。

【放射能漏れ】福島知事、保安院担当者に「検査遅い」と激怒 農産物測定で 2011.4.3 12:30
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110403/dst11040312310019-n1.htm

 福島県の佐藤雄平知事は3日の県災害対策本部の会議で、経済産業省原子力安全・保安院の担当者に対し、県産農作物の放射性物質測定の結果が出るのが遅いとして「検査人員を増やせないのか。農家の人は生活がかかっている。明日生きられるかどうかの話だ。しっかりやってほしい」と怒りをぶつけた。
 知事は「検査結果に2、3日かかっている。1日ぐらいで出ないのか。規制はするが、解除は遅い」と批判。「緊迫感が政府、霞が関に伝わっているのか疑問だ。歯がゆい」と語気を強めた。同席した保安院の担当者は「分かりました」と答えるのがやっとだった。
 福島県の農作物は、政府が3月23日にホウレンソウやブロッコリーなど一部の出荷停止を指示。政府は現在、検査で3回連続で基準値を下回った場合に解除する方向で検討に入っている。保安院の担当者は会議後に「県内に検査機器が足りず、県外の3機関に分析を手伝ってもらっている」と話した。

武田教授のHPより
http://takedanet.com/2011/04/46_e65d.html
原発 緊急情報(46) 「風評被害」を学ぶ

NHKは2006年4月16日(日) 午後9時から9時49分に総合テレビで「汚された大地で~チェルノブイリ 20年後の真実~」という放送をし、今でもNHK ONLINEで見ることができます。
そこでNHKは、
「史上最悪の原発事故からこの4月で20年、人々の苦しみは続いている。というよりむしろ悪化している。ウクライナにある、放射線を浴びた人々が集まって暮らすアパートでは、がんなどの重病患者が増加、毎週のように死者が出ている。さらに大量の放射性物質がまき散らされたベラルーシでは、ヒロシマ・ナガサキでは否定された「遺伝的影響」が報告された。
(中略)
「いまだわからないことばかり」とも言われる放射線の人体への影響。広島の医師や研究者も加わって、暗中模索の事実解明、因果関係の究明が続けられている。」
(本来は著作権がありますのでNHKに断って載せなければなりませんが、日本人の命に関わる事ですから、ご勘弁ください.)

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一方、福島原発の事故が起こった後、 NHK は「このくらいの放射線なら大丈夫だ」という放送を繰り返してきました。
それも政府コメントの紹介に止まらず、アナウンサーが自ら比較的大きな声で「安全です」を繰り返してきたのです。
昔から NHK は受信料を強制的に取る国民的放送ですから、多くの日本人は自分が受信料を払っている NHK のアナウンサーは自分の味方で本当のことをいうというように思っています。それを利用した行動でした。
さらに、福島原発の近くの海から規制値の3355倍の放射性要素が、それたときに、「健康に影響はありません」という保安院のコメントだけを紹介し、このような高濃度の放射性要素が健康に影響を及ぼすという考えの人のコメントは出しませんでした。
つまり NHK は片方では「チェルノブイリの放射性障害が考えていたよりもはるかに大きい」という放送をし、片方で「福島原発の放射性障害はほとんどない」と言ったのです。
しかし、海外の多くの報告が示すように、今回の福島原発の事故はチェルノブイリとほとんど匹敵するような放射性物質を出していることがわかっています。
もう一つ問題なのは、 NHK 自体がチェルノブイリについては「放射線による人体への影響はまだわからないことばかり」と放送したのに、福島原発が起こると「安全です」という確定的なことを言うという違いは極めて大きいこと感じます。

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わたくしは、数年前、風評被害を専門とする社会学者に教えを受けたことがあります。その人は若い人でしたが、非常に専門的で立派な学者でした。彼の話はとても複雑でしたが、簡単に言うと、 「風評被害というのは、正しい情報を伝えないことによって起こる」 ということでした。
そしてその理由は、 「人間は自分の身を守ろうと考えるので情報が不完全な時は、余計に不安になって慎重な行動になる」 ということでした。豊富な例を示していただき、わたくしはそのことを強く覚えています。
つまり「風評被害」というのは「悪いことでも異常なこともなく」、情報が不足した時に起こる「正常な人間の社会活動」ということです。
だから、風評被害をなくすには、一にも二人も人間が自分を守りたいという本能に適した「正確な情報を提供する」ということなのです。

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2011年4月3日(日曜日)の朝、わたくしは NHK のニュースを見て、福島県の農家の人が本当にかわいそうになりました。
放送では、福島県の野菜を何とかして売りたいと思っている農家の人が、トラックに新鮮な野菜を積んで東京に運び、そこで2割引で野菜を売っているのです。
農家も NHK も「この野菜は安全です」というの強調していました。それを見て、わたくしは本当に福島県の農家の人がかわいそうになりました。
というのはこのようなNHKの放送こそが、福島県の野菜に対する風評を強くして、野菜が決定的に売れなくなってしまうからです。

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人間はバカではありません。そして現在のようにある程度の情報が提供されていればそれに基づいて自分の身や自分の子供の事を守ろうと考えるのは当然のことです。
福島原発から出た放射性物質が、空中にあたかも花粉や黄砂のように飛び、それが地上に落ちます。
地上に落ちたり、壁についた放射性物質からわたくしたちの体が被爆します。その値はNHKで毎日報告されていて、福島県ではおよそ数マイクロシーベルに及びます。
ということは、会津地方は別かもしれませんが、福島県全体としては放射性物質が常に降っているわけです。このことはほとんどの日本人が知っていると思います。
つまり福島県の農家には大変に申しわけないのですが、野菜には放射性物質が付着していると考えるのが「常識」なのです。そうなると、規制値と比べてどのぐらい低いのかということが、大切で消費者の知りたいことです。
例えば、規制値が300ベクレルの時に、野菜についている放射性物質が200ベクレルなら、多くの消費者は買わないでしょう。20ベクレルなら買うかも知れません。数値がなければ判断できません。
また、普通の時ならば、周りに放射性物質がないので、あるいは規制値以下であれば野菜を購入する人もいるかもしれません。しかし現在では、空間からの放射線、自分が吸い込んだ放射性物質、水食品等の汚染があるのですから、よけいに慎重になります。
このような時に自分や自分の家族を守ろうとしたら、「放射性物質がついている野菜よりも、放射性物質がついてないものを買いたい」と思うのはごく自然のことです。
もし、福島県の農家の人が福島産の野菜を売ろうとするなら、「この野菜は規制値の何分の1の放射性物質がついています。もしもそれで良いなら買ってください」とお願いするのが良いと思います。
つまり野菜を売るということは、人の口に入るのですから、十分に情報を出して信頼を得て、野菜を売らなければなりません。
そうしないと風評被害はさらに拡大すると思います。
わたくしは息を詰めて放送を見ていました。しかし NHK は最後まで「安全な野菜だ」というのを繰り返し、「福島県の農家を応援したい」という人を紹介していましたが、野菜がどのくらい汚染されているかということは全く触れませんでした。

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それに福島県の農家に打撃を与えたことがあります。

1) 政府が「野菜の放射線を測定するときには、「出荷のまま」ではなく、良く「流水」で洗ってから測定しろ」という通達を出したことです。
これによって消費者は「表示されている放射線量はインチキだ」と確信しました。
消費者は販売されている状態の野菜についている放射性物質の量を知りたいのに、測定する野菜だけを綺麗に洗ったら判らなくなるからです。しかも政府の通達ではご丁寧に、かならず「流水」で洗うように指導しています.
こうなると消費者は「数字は当てにならない」ので、「産地で判断する」ことになります。政府が作り出した風評です.

2) 茨城県知事や福島県知事が「野菜の出荷基準を高くしてくれ。そうしないと農家が困る」と陳情しました。
「高い放射線の野菜を出荷しないと農家が困る」という理由ですが、つまりはこれを消費者から見ると、「茨城県や福島県の野菜を買うと、余計に被曝する」ということを意味します。
もしこれが農家の要望を知事が受けたのだとすると、茨城県と福島県の農家は自分の収入を得るために消費者に、今のように被曝に神経質になっているときに、これまでの基準値以上の放射性物質がついた野菜を食べさせることになりますから、不信感は決定的でしょう.
福島県の農家は被害者です. でも、放射性物質が空から降って来るのは事実で、それを日本人は知っています.だから、方針を転換する必要があります。
政府やNHKの言っている「風評」の宣伝にのったら、農家の人は本当に困ることになるでしょう。
「風評」は情報操作などによって発生する正しい社会の反応なのです.
(平成23年4月3日 午前9時 執筆)武田邦彦